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液状化の可能性あるボーキサイトの運送について

2015/11/16 No.783
  • 外航
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2015年1月に発生した撤積貨物船Bulk Jupiter号沈没事故を契機として、国際的にボーキサイトの安全輸送に関する関心が高まっています。


撤積貨物船Bulk Jupiterは積地Kuantan, Malaysiaにて46,000MTのBauxiteを積載し、揚地中国向け航行中であった2015年1月2日に沈没しました。18名の船員が亡くなるという痛ましい事故でありました。近時開催されたIMO貨物運送小委員会では当該船舶の旗国であるバハマが提出したBulk Jupiter号沈没事故に関する考察を含むボーキサイトの運送に関する報告書について検討が行われました。バハマより当該事故はIMSBC Code上Group Cと分類され、液状化の危険性が無いはずのボーキサイトが液状化したことによって発生した可能性が高いことが指摘されました。また同委員会において、IMOが現在実施している同貨物の性状調査終了後、IMSBC Codeの改訂が検討されることも報告されましたが、この調査結果が出るまでの間、船長は以下のガイダンスに従う事が推奨されております。


船長は以下のいずれかの状況が無い限り、この貨物の積載を了承すべきではありません。


①Certificateに記載されている水分値が表示許容水分値10%未満であり、IMSBCCodeのボーキサイト個別スケジュールに定める粒径分布未満であること。


②当該貨物がGroup Aと申告され、荷送人がIMSBC CodeのParagraph 4.3.1に従ってTMLと水分量を申告していること。


③現地監督当局が当該貨物を分析しGroup Aに該当しないことを決定した場合。前記分析結果がIMSBC CodeのParagraph 1.2.1の要求どおり、荷送人から船長に提供されていること。

詳細は添付2015年10月20日付IMOサーキュラーCCC.1/Circ.2及び弊組合試訳をご参照ください。


ボーキサイト輸送に携わっている、今後携わる予定のある組合員各位におきましては同貨物の安全輸送についてご注意頂きますよう、お願い申し上げます。