Japan P&I Clubについて

運営方針・サステナビリティへの取り組み

運営理念

組合員への船主責任保険の提供を通して、組合員の利益の保護と組合の健全な発展を図るとともに、海運業並びに海上関連事業の経営安定の確保及び向上に貢献する。

サステナビリティに対する考え

  • 当組合は、地球環境問題の深刻さと重要性を認識し、サステナビリティに取り組みます。
  • 当組合は、海運業界の低・脱炭素化に向けた取り組みを保険提供を通じて支援します。
  • 当組合は、世界の平和と安全を願い、公正な組織運営、地域社会・国際社会との良好な関係を築くことを目指し、組合のガバナンス強化に取り組みます。

SDGs重点項目

  • 当組合は、すべての人を大切にします。当組合で働く役職員やその家族だけではなく、組合員や船員等の船舶の運航に携わるすべての人のケアに努めます。

  • 当組合は、多様な役職員が成長し活躍する組織を目指し、ダイバーシティ&インクルージョンの促進に取り組みます。
    (ダイバーシティ&インクルージョン:性別、年齢、障がい、国籍などの外面の属性や、ライフスタイル、職歴、価値観などの内面の属性にかかわらず、それぞれの個を尊重し、認め合い、良いところを活かすこと)

  • 当組合は、国際P&Iグループ(IG)加盟クラブとともに海運業界全体の発展に努めます。

  • 当組合は、気候変動への対策が喫緊の課題であり、社会の一員として責任を負っていることを自覚し、低・脱炭素社会への移行に向けた取り組みを支援します。

  • 当組合の事業は海洋環境に密接にかかわるものであり、海難事故への対応などを通じて海洋環境汚染防止に取り組みます。

  • 当組合は、海洋環境に加えて陸上環境の保護も重要と認識しており、陸上を含む地球全体の環境保護に努めます。

  • 当組合は、持続可能な事業継続のためにコンプライアンスの遵守が重要であると考えており、コーポレートガバナンスを徹底し、透明性のある公正な組合運営を行います。

  • 当組合は、IG加盟クラブの一員として、IG全体のスローガンである“Collectively Stronger”の下で、互いに競い合いつつ、共同の利益のために相互に協力・支援し、発展したいと考えます。

取り組み

ロスプリベンション活動

海難事故は海洋環境に影響を及ぼす場合があります。当組合では、加入船の事故防止のためにロスプリベンション活動に力を入れています。定期的にロスプリベンションセミナーを開催するほか、P&I ロスプリベンションガイドJapan P&I Newsによる情報提供を行い、組合員の事故防止の取り組みを支援しています。また、エントリーサーベイ・コンディションサーベイを実施し、加入船の質の維持・向上に努めています。

事故対応

海難事故が発生した場合、被害を最小限に抑えるために適切な事故対応が必要です。

当組合では、油濁や座礁事故に対して、環境、社会、経済への影響が最小限になるよう、専門知識と豊富な経験を有する職員が事故対応に当たります。全世界のどこで事故が発生しても速やかに対応できるよう、世界の主要港にP&Iクレームに精通したコレスポンデンツを任命し、専門家を起用して油濁清掃・防除や船骸撤去作業を実施します。また、重大な事故の場合には、現地に職員を派遣したり、対策事務所を設置したりするなどして、被害を受けた地域の方々への対応を行っています。

働きやすい環境

当組合は、働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。当組合は日本を中心に事業を行っていますが、世界7か国から多種多様なバックグラウンドを持った役職員が働いています。当組合は、基本的人権を尊重し、性別、年齢、職業、国籍、人種、思想、宗教、社会的地位等を理由とする差別や人権侵害を決して容認しません。

また、役職員のメンタルヘルスケア促進のために、全役職員にストレスチェックテストの受診を実施するほか、産業医面談制度を設け、心身に不安を抱える役職員が相談できる体制としています。

さらに、子育てしながらも働きやすい職場環境を目指して、育児休業取得の推奨(取得率、女性100%、男性42%)、育児時間短縮勤務制度の充実、産前産後休暇制度を設けています。このような取り組みが評価され、当組合は2021年に「子育てサポート企業」くるみん認定を取得しました。

法令遵守

当組合は、コンプライアンスの徹底を組合運営上の最重要事項と捉えています。

パワーハラスメント・セクシャルハラスメント等のコンプライアンス違反行為の未然防止、または早期発見・対応のために、コンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンスマニュアルに基づいた対応を行うとともに、コンプライアンス相談窓口を社内外に設けて内部通報制度を整えています。

また、役職員には業務遂行に際して独占禁止法や競争法の遵守を意識することを徹底し、競争法コンプライアンス指針を制定するとともに、定期的に専門家を招いた社内研修を実施しています。