Japan P&I Clubについて

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P&I保険とは

海の安心・安全を支える仕事、それが日本船主責任相互保険組合です

1997年(平成9年)1月2日未明、島根県隠岐島沖の日本海で発生したタンカー『ナホトカ号重油流出事故』は、今でも記憶に残る出来事です。

厳冬期の1月に事故が起きたことで、海からの冷たい風が吹き荒れる海岸の回収作業は過酷を極め、回収作業に当たっていた地元や全国各地からの個人・企業・各種団体によるボランティアも参加して、延べ30万人近くといわれる民間有志の方々の映像には感動させられました。

実はこの事故による何百億円に上る被害補償には、当組合の保険も働いています。このような海洋汚染をはじめ、船舶の運航に伴い発生する事故で船主が負う責任や費用を補償するため、日本の海運会社を中心として設立した非営利相互保険組織が当組合です。

グローバルな国際グループの一員

P&Iクラブは船主の相互扶助を目的として、約160年前に英国で誕生した賠償責任保険組合です。P&Iクラブは船主や用船者が船舶の運航で発生するさまざまなリスクをてん補する保険で、営利を目的としないためコストベースで保険カバーを提供することができることが特徴の一つです。

ロンドンを中心とした12のP&Iクラブは国際グループを形成し、単に加入船舶のクレーム処理やアドバイスをするだけでなく、油濁、貨物・旅客運送、責任制限制度等に関わる海事法制の制定・改正について船主の声を反映し、関係する国際機関に対して活発に意見表明を行うことも活動・仕事の一つとなっています。現在、世界の外航船舶の約90%が国際グループを構成するいずれかのP&Iクラブに加入しています。

一人ひとりの成長が当組合の力になります

例えば「人材育成」に関して。新人教育はもちろん、将来的に社員一人ひとりが当組合を支えるような存在へと成長してもらうため、職員に対してさまざまな教育・研修を行っています。仕事をするうえで、保険に関する知識はもちろんですが、船舶、海事、海運、法律等の知識も必要となりますので、これらについての社内勉強会やセミナーのほか、配属先や入社後の経験によっては、アジア航路やオセアニア航路の航海を実体験してもらう場合もあります。また、当組合の仕事は国内を航行する内航船はもちろん海外を航行する外航船も対象となっているため、英語を中心とした語学に対する素養も必要となります。そのフォローとして英会話などの受講費の一部を負担するなど、語学学習も積極的にバックアップしています。

この語学スキルにくわえ、海外の知識や国際感覚を養ってもらうことを目的とした海外研修(総合職)なども組合独自の制度の一つです。毎年、当組合の海外事務所があるロンドンに派遣し、海事の法律を中心とした大学のサマーセミナーへの参加や、欧州で取引のある弁護士事務所を訪問し、より高度なスキルを身に付ける制度があります。

船舶事故による海洋汚染や港湾設備の損傷、そして船員の死亡や傷病など、海上で発生する船主リスクに対し、保険てん補というかたちで海上輸送の発展に尽くすことが当組合の使命です。世界をフィールドとする大きなスケール感と社会的な使命を感じて仕事をしたい方は、ぜひエントリーしてください。