国際海上固体ばら積み貨物(IMSBC)コード 第5回改正(2021年1月1日発効)
IMSBCコードの改正は2年おきに行われていて、2019年6月開催された国際海事機関(IMO)第101回海上安全委員会(MSC101)で第5回改正が採択されました。この改正は、2021年1月1日から固体貨物をばら積みする全ての船舶に対して強制適用となりますが、各国は2020年1月1日から任意で適用することが可能です。改正の主なポイントを以下のとおりご案内します。
- 固定ガス消化装置(FFEA)の搭載免除
次のグループB貨物(船上において危険な状況となり得る化学的危険性を有する貨物)が固定ガス消化装置(FFEA)の搭載が免除できる貨物として追加されました。
- FLUE DUST, CONTAINING LEAD AND ZINC
- MATTE CONTAINING COPPER AND LEAD
- ZINC OXIDE ENRICHED FLUE DUST
これらの貨物を積載する場合は、FFEA免除証明書の貨物リストへ追加する必要があります。
- 危険物運搬船適合証明書(DG証明書)が必要な貨物
次の貨物が新たにリストに追加されましたので、当該貨物の運送においてIMSBCコード適合書に加える場合には、DG証明書が必要となります。
- METAL SULPHIDE CONCENTRATES, SELF-HEATING UN 3190
- SEED CAKES AND OTHER RESIDUES OF PROCESSED OILY VEGETABLES
- その他の変更
- ハザード分類を明確にするために、個々の貨物スケジュールにある「貨物の性状(Characteristics)」の表に「Subsidiary hazard(s)」と「MHB」の項目が追加されました。
- 現行リストにあるSEED CAKE (non-hazardous)は、削除されました。
- BAUXITE FINESがグループA貨物(液状化するおそれのある物質)のスケジュールに追加されました。また、ボーキサイトの運送許容水分値(TML: Transportable Moisture Limit)を決定するためのテスト手順が規定されました。
改正の詳細およびIMSBCコードに追加された新しい貨物の全リストについては、添付のMSC.1/Circ.1395/Rev.4とMSC 101/24Add.3をご参照ください。
この記事に関するお問い合わせはこちら