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オーストラリア-海洋汚染に対する罰金額の増額について

2018/08/24 No.983

オーストラリアのコレスポンデンツHWL Ebsworth Lawyersから海洋汚染に対する罰金額の増額について情報を入手しましたので、要訳を以下のとおりご案内します。


要 訳

2018年7月1日付けで、オーストラリア水域における海洋汚染に対する罰金額が増額されました。船主、用船者、船長、運航者および保険者は、海洋汚染によって生じる清掃費用、損害賠償請求に加えて、罰金が科される可能性にも留意する必要があります。

 

オーストラリア連邦および各州・準州の罰金額は、添付表のとおりです。

 

沿岸3海里内で油流出が発生した場合、または沿岸3海里内に流出油が漂着した場合には州法・準州法が適用され、3海里以遠では連邦法が適用されます。

 

オーストラリア連邦または各州・準州の水域で油を排出した場合、船主および船長、また可能性としては船員および本船の運航・管理に関わった者に対しても厳格責任が課されます。連邦法には、用船者に厳格責任が課されると明記されています。

 

今般の罰金額の増額により、連邦水域における海洋汚染に対する罰金の最高額は、船長に対しては4.2百万豪ドル(訳注:約3.1百万米ドル)に、船主または用船者に対しては21百万豪ドル(訳注:約15.3百万米ドル)に増額されました。

 

オーストラリア海洋安全庁ならびに各州の当局および港湾当局の取り締まりは厳格ですので、オーストラリアへの航海に就航する場合には、上記を考慮に入れる必要があります。万一油流出が発生した場合には、船主は損害軽減のため緊急措置を取り、結果的に生じた責任および罰金に対して慎重に対応する必要があります。