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西アフリカにおけるエボラ出血熱の流行について(その11)

2014/09/05 No.689
  • 外航
当組合コレスポンデンツEltvedt & O’Sullivanより西アフリカ諸国の状況に関する続報を受領しましたので当組合による試訳とともにご参考に供します。

試 訳


EBOLA VIRUS – Update 3 (4 September 2014)

前回お伝えした通り、エボラウィルスに関する西アフリカ諸国の状況は不安定であり日々変化しています。

前回の案内に続き、TCI Africaの西アフリカ事務所のネットワークを通じて収集した最新情報を以下の通りご案内致します。

SENEGAL

同国内での初のエボラウィルス感染ケースが確認されたと2014年8月29日に発表されました。感染者は隣国Guineaから入国した男性とされています。この男性はDakarの特別病院で隔離されています。Dakarでの海事関係の規制措置は現在のところありません。

GABON
2014年8月14日にGabonese Ministry of Transportはエボラウィルス流行国(Guinea、Sierra Leone、Liberia、Nigeria)から直接来る船舶の入港・着桟を認めないよう港湾当局宛に通達を出しましたが、最近Port Gentilの港湾当局がMatadi, DRC(Democratic Republic of the Congo)から来た船舶の入港を拒否する事態が発生しました。DRCが上記4か国に加え入港禁止対象国になるのかどうか正式な発表を待っている状況です。

GHANA
同国でのエボラウィルス感染は報告されていませんが、港湾衛生当局は以下のアドバイス・予防措置を行っています。

  • 船長は乗組員が船外に出ないようにすべきである。乗組員は船室及び窓を閉めて船上に留まる。
  • 港湾作業員は指定されたエリアでのみ作業させ、船内居住空間へは立ち入らせないこと。
  • 書類は船長や一等航海士が定めた特定の場所でサインすること。
  • 船舶は遅滞なく通常通り入港しており、港湾衛生当局は錨泊地ではなく港で乗船する。
  • 船舶に関する港湾セキュリティーは引き続きISPS Codeに従ってなされる。但し、保健衛生はエボラウィルスに対処するべく引き上げられている。
  • 港湾労働者の健康チェックが港湾衛生局により実施されている。
  • 他者との直接接触を防ぐため手術用手袋の着用が推奨される。

NIGERIA
Lagos以外での同国初のエボラウィルス感染ケースとして、2014年8月28日にPort Harcourtで感染者が報告されました。感染者と接触した者は隔離されており、現在のところPort HarcourtやBonny Riverでの船舶入港・航行に支障はなく、既に行われているもの以外に新たな特別措置は取られていません。

LIBERIA
エボラウィルス拡散防止に取り組む中で、Liberian Maritime Authorityは同国諸港の利用者に向けた添付のMarine Operations Note 08/2004を発行しました。

同Noteでは港湾労働者に関する措置とともに、寄港する船舶及び船員に対する措置も含まれています。

エボラウィルスに関する状況は日々変化していますので、寄港前に現地代理店に確認し最新情報を入手して下さい。