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米国Nontank Vessel油濁事故対応計画(続報)

2008/07/08 No.554
  • 外航

2005年3月18日付Japan P&I NewsNo.520「米国−nontank vessel油濁事故対応計画について」をご参照願います。


上記Newsにて、2004年8月9日に成立したThe Coast Guard and Maritime Transportation Act 2004 (The 2004 Act)によって、米国に就航するタンカー以外の自航能力を有する400総トン以上の船舶に関して、2005年8月8日までに油濁事故対応計画書(Nontank Vessel Response Plan: NTVRP)を作成し、米国コーストガード(USCG)へ提出することが義務付けられたことをご案内しました。


その後、USCGは前記を実施するにあたり十分な検討と考慮の時間が必要であるとし、施行規則を制定するまで、The 2004 Actの執行は見合わせることを発表しました。ただし、その間、nontank vesselの運航者に対しUSCG作成のガイダンスに基づき任意にNTVRPを提出するよう促し、その提出を以って2年間有効な暫定運航承認書(interim authorization letter)を交付し、正式に承認されたNTVRPを所持することなく、米国航行水域を運航することを認めてきました。 詳細については、2006年1月発行のNavigation and Vessel Inspection Circular(NVIC)01-05 CH-1をご覧ください。同CircularにはNTVRP作成・準備のためのガイダンスも記載されています。
https://media.defense.gov/2017/Jul/14/2001777883/-1/-1/0/NVIC%2001-05,%20CH-1.PDF


しかしながら、今般USCGは、一部のnontank vesselが未だNTVRPを提出していないこと、そして2007年11月にサンフランシスコ湾で発生した“COSCO BUSAN号”の油濁事故によって大型のnontank vesselが関与する事故の潜在的リスクの高さが判明したことから、2008年8月22日より米国入港前の NTVRP提出の検査を強化すると発表しました。 同発表によれば、Ports and Waterways Safety Act を根拠とするCaptains of the Port(COP)の権限によって、NTVRP未提出船に対して、運航上の制約が課せられる可能性が示唆されています。 詳細については、2008年6月23日付Federal Registerをご参照願います。
http://edocket.access.gpo.gov/2008/pdf/E8-14115.pdf


つきましては、関係組合員の皆様には、今一度、対象船舶にNTVRP及びUSCG発行の暫定運航承認書またはNTVRPの受領書が備え置かれていることをご確認されるようご提言申し上げます。