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パナマ運河における本船油濁事故対応計画書 (PCSOPEP)及び 油濁清掃業者(OSRO)手配の延期について

2003/11/18 No.489
  • 外航

[2003年11月14日付パナマ運河当局(ACP)発サーキュラー“No.A-49-2003”(添付)より]


PCSOPEPの規制は、パナマ運河水域において油濁事故が発生した際の公衆衛生、自然環境、通過船舶を強く念頭に置きつつ発表したものである。迅速な対応と資材整備は運河利用者にとって、またACPにとっても極めて重大であるところ、これら運河利用者は、PCSOPEP規制に関する追加情報を求めて来るとともに同規制と設定された施行時期に適合すべく重要な意見を提出して来た。


これまでの意見交換を踏まえ、ACPはその運河利用者の見解を尊重することに努めるべく、寄せられた見解の検討及び必要となる修正の見直しが終了するまで、PCSOPEP要求の実施を延期することとする。


ACPは、PCSOPEP規制の目的に合致するために必要な事故処理体制と実施問題における様々な関係者の果たす役割に焦点を当てて検討を加える。ACPは、運河利用者から寄せられた、ACP自身が全面的に油濁事故対応能力を具備することでOSROの必要性を排除し、QIの参画を最小限に止めるとの提案を真剣に検討している。そのようなACPの油濁事故対応能力の整備は、結果的に通航料問題を巻き込むこととなる。


ACPは本件を最優先事項と捉え、運河利用者に対し検討の進展状況と実施時期に関する情報の提供を続ける予定である。最終版PCSOPEPの確定・公表後、運河利用者には同規制実施に当たり十分な準備期間が賦与されることとなろう。


(注)上記2003年11月14日付パナマ運河当局の発表文に関しましては、先に弊組合がご案内申し上げました『2003年11月14日付ECM社 / Japan P&I Club共同開催海事セミナーのご報告』をご参照ください。