本部所在地
〒107-0052
東京都港区赤坂2-23-1
アークヒルズフロントタワー15階
マップピン Google Map クリップボード

ニュース

国際海事局(IMB)海賊と武装強盗に関する2025年次報告書

2026/01/21 No. 1344
Download PDF(15,556KB)

国際海事局海賊情報センター(IMB PRC:The IMB Piracy Reporting Centre)から2025年の海賊と武装強盗に関する報告書を受領しましたので、IMBによる要約と共にご案内申し上げます。詳細は添付資料をご参照ください。

 

要約

2025年には合計137件の事件が報告されました。内訳は、121隻が侵入、10隻が襲撃未遂、4隻がハイジャックされ、2隻が発砲されました。船員への暴力や脅迫は依然として続いており、船員46人が人質に取られ、25人は誘拐され、10人は脅迫され、4人が負傷し3人が暴行の被害にあっています。

 

下表のとおり、事件の大半は船舶が航行中に報告されています。

Status when Attacked

Attempted

Boarded

Fired Upon

Hijacked

Grand Total

Anchored

3

27

30

Berthed

6

6

Steaming

7

88

2

4

101

Grand Total

10

121

2

4

137


 

事件が報告された地域は下表のとおりです。

Region

Attempted

Boarded

Fired Upon

Hijacked

Grand Total

East & SE Asia

6

89

95

Africa (Gulf of Guinea)

2

18

1

21

Africa (Somalia)

1

1 3

5

Africa (Remaining)

2

1

3

Indian Sub-Cont

1

7

8

Americas

1

4

 

 

5

Grand Total

10

121

2

4

137


 

ソマリア

この海域では少なくとも5件の事件が報告されています。これには漁船2隻と伝統的に母船として使用されてきたダウ船1隻のハイジャックが含まれます。11月にはソマリア沖約400海里において、タンカー2隻への乗り込み事件が発生しました。うち1隻は乗り込みを阻止しましたが、もう1隻は乗り込みを許し、船員は緊急避難室への退避を余儀なくされました。当該船員は、その後、多国籍軍の艦艇によって保護されています。多国籍軍の存在は、依然としてソマリア海賊に対する抑止力となっていますが、海賊は海岸から遠く離れた海域でも船舶を襲撃する能力を維持しています。そのため、船長におかれましては、引き続き警戒を怠らず、最新のBMP(Best Management Practices)を遵守されるよう強く要請しています。IMBは、多国籍軍による積極的なパトロールと海賊行為に対する強固な対応を高く評価しており、当該海域における継続的な展開を求めています。

 

ギニア湾

IMBは、ギニア湾当局の尽力により、同海域における海賊行為および武装強盗事案が昨年に続き低水準に抑えられたことを高く評価しています。しかしながら、船員に対する暴力行為を減少させるためには、当局とのさらなる連携と強化が不可欠です。2025年、同海域では4件の事案において計23名もの船員が誘拐されたほか、3人が人質となり1人が負傷しています。

 

アジア

シンガポール海峡:この狭隘かつ戦略的に極めて重要な水域では80件の事案が報告されており、これは世界全体で報告された事案の58%超を占めています。IMBは、複数の事案において報告の遅延が生じている事態を深刻に受け止めています。船長におかれましては、事案が発生した際には直ちに報告することを強くお願いいたします。タイムリーな報告は、安全情報の迅速な周知を可能にし、予防措置を支えるとともに、本船自体の安全のみならず付近を航行する他船の安全にも直接的に寄与するものです。事案の報告および対応は、関係者が共通して担うべき責任です。

 

インドネシア:事故報告件数は2025年実績で12件にとどまり、こうした報告件数の減少は好ましい状況にあります。一方で、船員2人が人質となり、別の1人が脅迫を受ける事案がそれぞれ発生しました。