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2025保険年度保険料率および過年度保険料率・精算保険料率について

2024/12/06 第24-014号

2024年12月6日に東京で開催された第623回理事会において決定した2025保険年度保険料率および過年度保険料率・精算保険料率について、下記のとおりご報告申し上げます。



1. はじめに


本年10月31日時点で、内外航合わせて3,603隻、8,772万トンの船舶をご加入いただいております。組合員の皆さまのご支援に感謝申し上げます。


2024保険年度は当組合において現時点で大型クレームは発生していないものの、過年度の悪績の影響により、引き続き高水準の保険金支払が見込まれています。また、国際P&Iグループ加盟クラブの2024保険年度のプールクレームが件数および金額ともに悪化しています。


世界的に継続しているインフレ影響による支払保険金の上昇傾向を踏まえると、保険収支の改善が依然として課題であり、また、自然災害リスクや地政学的なリスクなどの高まりなどの不確実性の要素を考慮すると、安定的かつ持続可能な組合運営を行うためには、強固な財務基盤を築きあげ、これを維持していくことが必要です。こうした状況を勘案し、2025保険年度の保険料率および過年度保険料率・精算保険料率を以下のとおり決定いたしましたので、何卒ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。



2. 外航船保険


保険年度

当初予想

追加保険料率

請求済み

追加保険料率

今回決定

精算保険料率

2021

40%

65%

クローズ

クローズ

2022

40%

40%

予想追加徴収率0%のままでオープン

5%

2023

予定保険料に変更なし

3.5%

2024

-

予定保険料に変更なし

3.5%

2025

7%のGeneral Increase

15%


詳細は、以下のとおりです。


2025保険年度保険料率

7%のGeneral Increaseを行います(付帯する特約やその他追加保険を含みます)。また、各組合員の保険成績等による調整に加え、国際P&Iグループ再保険コストに変動がある場合はそれに応じた調整を行います。


精算保険料率は、予定保険料の15%といたします。詳細は、以下「6. 精算保険料率」をご参照ください。


過年度保険料および精算保険料

2021保険年度

同保険年度の追加保険料は、当初は前払保険料の40%を予想しておりましたが、時間の経過に伴いクレームの損害額が膨らみ、最終損害予想金額が増加した結果、当初予想の40%に加えて、25%の予定外追加保険料をお支払いいただきました。保険年度終了後2年半を経過しており、これ以上のご負担を願うことなくクローズします。


2022保険年度

同保険年度の追加保険料は、当初の予想どおり前払保険料の40%をお支払いいただきました。予想追加保険料は0%、精算保険料率は5%のままオープンといたします。


2023保険年度

現時点で同保険年度の予定保険料に変更はありません。精算保険料率は予定保険料の3.5%のまま据え置くことといたします。


2024保険年度

現時点で同保険年度の予定保険料に変更はありません。精算保険料率は予定保険料の3.5%のまま据え置くことといたします。



3. 内航船保険


2025保険年度保険料率

現行の保険料率を据え置くことといたします。ただし、各組合員の保険成績等による調整は行います。



4. 用船者責任保険特約


2025保険年度保険料率

7%のGeneral Increaseを行います(付帯する特約やその他追加保険を含みます)。また、各組合員の保険成績等による調整を行います。



5. FD&D特約


2025保険年度保険料率

General Increaseは行いません。ただし、各組合員の保険成績等による調整は行います。


精算保険料率は、予定保険料の15%といたします。詳細は、以下「6. 精算保険料率」をご参照ください。


過年度追加保険料および精算保険料

2021保険年度

同保険年度の20%の予想追加保険料は、ご負担を願うことなくクローズいたします。


2022保険年度

同保険年度の予想追加保険料率は前払保険料の20%、精算保険料率は25%のまま据え置くことといたします。


2023保険年度

現時点で同保険年度の予定保険料に変更はありません。精算保険料率は、予定保険料の3.5%のまま据え置くことといたします。


2024保険年度

現時点で同保険年度の予定保険料に変更はありません。精算保険料率は、予定保険料の3.5%のまま据え置くことといたします。



6. 精算保険料率


外航船保険とFD&D特約の精算保険料は、保険料リスク、支払備金リスク、巨大災害リスク、市場リスク、債務不履行リスク、事業リスクなどを総合的に勘案したうえで設定しており、2022保険年度は、追加保険料の徴収率に5ポイント加算した割合、2023保険年度および2024保険年度は、予定保険料の3.5%としています。近年、地政学的リスクおよび巨大災害リスクが増加しており、組合員の負担の公平性も鑑み、2025保険年度については、予定保険料の15%とし、以後毎年見直しを行うことといたします。



7. 休航による保険料の払戻し


外航船保険、用船者責任保険および内航船保険については、積荷を積載せず、同一の安全な港または場所で引続き30日以上(開始の日から終了の日までの日数から1日を控除した日数)休航した場合は、当該期間の日割り保険料に40%の返戻率を乗じた金額を返戻いたします。


以上