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国際海事局(IMB)海賊と武装強盗に関する2024年1~9月報告書

2024/10/16 No.1287
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国際海事局海賊情報センター(IMB PRC:The IMB Piracy Reporting Centre)から2024年1月から9月にかけての海賊と武装強盗に関する報告書を受領しましたので、IMBによる要約と共にご案内申し上げます。詳細は添付資料をご参照ください。


要約

2024年1月から9月にかけて、合計79件の事件が報告されました。内訳は、62隻が侵入、9隻が襲撃未遂、6隻がハイジャックされ、2隻が発砲されました。船員111人が人質に取られ、11人は誘拐され、3人は脅迫されるなど、船員への暴力や脅迫は続いています。


下表のとおり、事件の大半は船舶が停泊中もしくは航行中に報告されています。

Status when Attacked

Attempted

Boarded

Fired Upon

Hijacked

Grand Total

Anchored

7

31

38

Berthed

4

4

Steaming

2

27

2

6

37

Grand Total

9

62

2

6

79


事件が報告された地域は下表のとおりです。

Region

Attempted

Boarded

Fired Upon

Hijacked

Grand Total

Africa (Somalia)

1

2

2 3

8

Africa (Gulf of Guinea)

11

1

12

Americas

1

1

2

Indian Sub-Cont

3

9

12

East & SE Asia

4

39

 

2

45

Grand Total

9

62

2

6

79


ソマリア

この海域では合計8件の事件が報告されています。この数字には2隻の漁船と1隻のばら積み貨物船のハイジャックが含まれます。発砲2隻はこの地域で発生しました。第三四半期はソマリア沖において新たな海賊事件の報告はありませんでしたが、これは東南アジアのモンスーンシーズンに当たるためと考えられます。船長は最新版のBMP(Best Management Practices)で推奨されている全ての項目に従うことが求められます。


ギニア湾

ギニア湾では12件の事件が報告されましたが、これは1996年以降IMBに報告された最も少ない件数です。9件が武装強盗、3件が海賊行為に該当します。事件が引き続き減少していることは歓迎すべきことですが、船員11人が誘拐、21人が人質になっており、船員の安全に対する懸念は依然として存在します。IMBは地域協力と沿岸当局の努力を称賛し、これを維持するよう要請しています。


アジア

インドネシア:事件報告数は増加傾向にあるようです。27人の船員が人質に取られた2隻のハイジャック案件を含む17件が報告されています。武器の使用は11件報告されています。

 

シンガポール海峡:2023年の33件と比較すると、2024年1月から9月にかけてのシンガポール海峡における事件数は23件に減少しています。これは安心材料となりますが、70,000 DWTを超える船舶の侵入件数が多く、引き続き懸念事項となっています。