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電子商取引(ペーパーレス トレーディング)システム-eTEU eBL Platform

2023/12/20 第23-018号

本特別回報は、国際P&Iグループ(IG)がeTEUの電子商取引システムを承認したことをお知らせするものです。

 

2022年11月14日付特別回報22-015でご案内したとおり、IG加盟クラブは2010年2月まで、電子商取引システムの使用から生じた貨物の運送に関する責任について、紙の船荷証券を使用していれば生じなかったものについては、てん補の対象から除外としていました。

 

2010年2月20日以降、このような電子商取引システムの下での貨物運送に関して発生した損害は、IGが承認したシステムに限り、てん補の対象としています。これまでに、IGはBolero International Ltd.(より具体的には、the Rulebook/Operating procedures September 1999)、E-Title、edoxOnline、WAVE、ICE Digital Trade Management Limited(旧essDOCS)、Cargo X、IQAX Limited、SecroおよびTradeGo eBLを承認していますが、今般新たにeTEU Technologies Ltd(eTEU eBL Platform)が承認されました。

 

eTEU eBLは、世界中の顧客による電子船荷証券および関連する電子船積書類の迅速かつ安全な作成・譲渡を可能にするウェブ上のインターフェースを提供するデジタル・プラットフォームです。 eTEU eBLは、ロンドンを拠点とするeTEU Technologies Ltdによって所有されています。

 

このシステムは、ブロックチェーンのバックエンドと連動し、各電子船荷証券が当事者から当事者へ譲渡される際に、船荷証券の有効性を保証します。電子文書を、ブロックチェーン上の固有のコードと照合することで、改ざんのリスクを回避することができます。

 

eETU eBLの使用や運用に関する法的文書や使用条件は、eTEU Terms and Conditions(2023年9月7日付)に規定されています。この文書は、IGにより確認のうえ、承認されています。

 

貨物の運送に関するその他のてん補除外規定は、承認された全ての電子商取引システムに対して、紙の船荷証券と同様に適用されます。たとえば、運送契約に定められた港または場所以外での貨物の荷揚げ、後日付または先日付の電子文書/記録の発行/作成、譲渡可能な電子文書/記録の提示を受けない積荷の引き渡し、承認された電子商取引システムの場合は、当該システムの規則に従わない積荷の引き渡しによって生じた責任は、てん補から除外されます。

 

上述の電子商取引システムを使用している組合員は、システム使用における法的または実務的な利点や問題点がありましたら、当組合までご連絡ください。

 

国際P&Iグループのすべてのクラブが同様の内容の回章を発行しています。