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南アフリカ-ダーバン港における密航者防止対策

2018/08/06 No.980

南アフリカのコレスポンデンツP&I Associates (Pty) Ltdから、ダーバン港における密航者防止についての情報を入手しましたので、概要を以下のとおりご案内します。

 

ダーバン港では密航者に関する現地法の適用がより厳格になりました。不法乗船者がいた場合、実際に南アフリカの港で乗船したことを示す確実な証拠を船主が提示しない限り、入国管理局はその不法乗船者を自動的に(侵入者ではなく)密航者とみなします。また、入国管理局は、船がまだ出港していなくても不法乗船者を密航者であるとみなすことを公表しています。不法な乗船を防ぐのは基本的に本船の責任です。

 

ダーバン港において密航者が最近増加しているため、民間警備員の利用を推奨します。不法乗船者による強盗事件の報告はないものの、乗組員は常に警戒が必要です。訪船許可証を保持していない者の乗船は許可せず、訪船者は全員ISPSに基づく訪船許可証を保持すべきです。訪船者は乗船時に身分証明書と引換えに訪船許可証を受領し、下船時に訪船許可証と引換えに身分証明書の返却を受けさせるようにすべきです。本船上で不法乗船者を発見した場合は、船内ではなくギャングウェイの最下部に連れて行き、乗船許可証を持たずに乗船しようとした不法乗船者をギャングウェイの下で拘束していることを当局に通報する必要があります。

 

密航者は係船索を伝って登ったり、港湾作業員になりすましてギャングウェイから乗船したりするのが一般的です。これを防止するために、民間警備員3名を雇い、それぞれ1名ずつ船尾係船索・船首係船索・ギャングウェイ下に配置することを推奨します。ギャングウェイ下の警備員には、ギャングウェイを駆け上がる者がいないか監視させる必要があります。

 

また、出港前にドッグサーチを行うことが推奨されています。現地代理店は警備員やドッグサーチを行う業者を紹介することが可能です。ドッグサーチ業者は、密航者を探知できなかった場合に送還費用を負担する保証状を提案してきますが、保証額に制限が設けられていることがあるので、契約条件には特にご注意ください。