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コンゴ民主共和国でのエボラ出血熱の流行について

2018/06/06 No.965

コンゴ民主共和国のコレスポンデンツBudd S.A.より、以下の情報を入手しましたのでご参考に供します。

 

コンゴ民主共和国でのエボラ出血熱の現状

2018年5月29日付の世界保健機関(WHO)の報告によると、コンゴ民主共和国(DRC)では2018年4月4日のエボラウィルスの流行以降、53件の症例のうち25名が亡くなっています。

 

最新状況

2018年5月29日付のWHOの報告によると、流行地域は最初に感染が確認された3つの保健区(赤道州のIboko、BikoroおよびWangata)に留まっており、これらの地域はMatadi、BomaおよびBananaの港湾があるコンゴ中央州からは約1,500km離れています。
BuddのKinshasa[訳注: DRCの首都]事務所によると、WHOチームの介入により、3つの保健区の状況は沈静化しており、エボラウィルスの同国内の他地域への拡大は阻止されています。対応計画が策定され、高リスク地域の住人にはワクチンが投与されています。現在のところ、3つの港湾の運営にはエボラ出血熱の影響はありません。

 

推奨情報

DRC政府はエボラ出血熱の流行食い止めに自信を持っており、WHOの専門家は「旅行および貿易の制限はない」と強調していますが、西・中央アフリカへ配船している組合員は、細心の注意を払い、関係港のP&Iコレスポンデンツに相談するなどして最新情報を確認することをお勧めします。
また、組合員は、用船契約へエボラ出血熱条項(Ebola clause)を挿入することで、船主が配船を拒否し、代替航海の要求を可能にしておくことをお勧めします。エボラ出血熱条項のドラフトに際しては、船主・用船者間の紛争を回避するために、条項の発動条件となるリスクレベルと対象地域の定義や、高リスクの港に寄港したために他の港湾当局が執ると予想される措置についても注意する必要があることにご注意ください。

 

出典、関連情報

WHO: Ebola situation reports

BBC News: Why DR Congo is confident it will halt Ebola

BBC News: DR Congo Ebola outbreak 'not global emergency'

BUDD Kinshasa: information on the sea ports of the DR Congo