ウクライナ - バラスト水検査に関する問題
ウクライナのコレスポンデンツDias Marine Consulting p.c.より、現地環境保護当局検査官によるバラスト水検査に関する問題についての情報及びアドバイスを受領しましたのでご案内申し上げます。
コレスポンデンツによると、ウクライナでは船舶の分離バラスト水浄化管理を廃止する新規則が発効したにも関わらず、現地環境保護当局検査官が依然として乗船し船長に賄賂を要求するケースが発生しています。ウクライナ入国管理局に対して、船舶の入港認可を実施する公的機関のリストから環境保護当局検査官を除外するよう指示が出されているのですが、それにも関わらず環境保護当局検査官はウクライナ規則に関する船長の知識不足につけこんで乗船しバラスト水のサンプル採取を行おうとしてきます。
上記状況において、コレスポンデンツは環境保護当局検査官の乗船及びバラスト水のサンプル採取を拒否するよう勧めています。その際に、船長が環境保護当局検査官に対して彼らはバラスト水のサンプル採取を行う権限を有さないことを主張するための資料として、以下のウクライナ環境保護規則の取り纏めを示すことを提案しています。なお、場合によってはコレスポンデンツのアシストを求めることも必要かもしれません。
ウクライナ環境保護規則 |
For example, some changes were made in the regulations related to ecological control of ships at the national frontier check-points and areas covered by the regional customs. In particular, Item 1.4 of the said regulations gives a definition of the notion of “segregated ballast” in accordance with MARPOL Convention 73/78. Besides, paragraph 7 of Item 1.12 of the said regulations was also amended – in the new redaction authority of the state ecological inspectors to make analysis of the segregated ballast water is annulled. In the same way their authority to take samples and carry out laboratory analyses of the segregated ballast for its contents and characteristics is withdrawn by force of the amended Item 6.9 of the marine ecological inspections regulations.”
コレスポンデンツからの最新情報によると、環境保護当局検査官による違法行為は次第に減少しつつあるものの、依然としてウクライナ諸港で発生しているそうです。船舶検査はPort State Control検査官が実施するものであり、環境保護当局検査官を乗船させて船舶書類の検査やサンプル採取を行わせないよう船長に指示されることをご提案申し上げます。