ウルグアイでの油濁事故対応契約要求について
背景
2015年2月20日にDisposición Marítima N°149という規則がウルグアイで発効します。同規則はとりわけ、ウルグアイCoast Guardが認可した油濁対応業者(OSRO)と契約しておくことを船主に要求する一連の規則を定めるものです。規則は2012年11月23日付ウルグアイ法N°19.012の下、制定されました。本回報は当該規則の概要についてご案内するものです。
概要
規則は以下の船舶について、ウルグアイの港もしくは錨地に入港/入域する遅くとも24時間前までにウルグアイCoast Guardが認可したOSROと油濁対応清掃契約を締結しておくことを現地代理店(ウルグアイ籍船以外の場合)に要求しています。
1. | サイズに関係なく全てのタンカーもしくはバージ |
2. | ウルグアイ当局が座礁や沈没につながる可能性のある欠陥があると判断した全ての船舶 |
3. | 24時間以上ウルグアイの錨地に錨泊する全ての船舶 |
4. | ウルグアイの排他的経済水域(EEZ)で資源探査や開発に従事する全ての船舶 |
ウルグアイ籍船の場合、船主が直接OSROと契約することが可能です。
国際P&Iグループ(IG)は、当該規則遵守のための認可OSROsとしてMarine Environmental Care Lasimar S.A.とCINTRA Golantex S.A.の2社が現在存在していると理解しています。上記1から4に該当する船舶は、この2社の認可OSROのいずれかから発行される契約証書を現地当局に提出しなければなりません。
IGでは船舶が上記1から4に該当する場合に船舶の現地代理店(ウルグアイ籍船の場合は船主)がサインするLasimarとCINTRAの契約書を精査し、どちらの契約書もIGガイドラインに沿ったものとなっており、契約書に基づき生じる責任は通常のP&Iカバーの対象となることを確認しました。両OSROの連絡先は以下の通りです。
CINTRA Golantex S.A.
Contact: Mr. Ariel Calderón
Email: ariel.calderon@golantexonline.com and info@golantexonline.com
24 hours emergency phone numbers:
+598 2900 2326
+598 9531 3772
+598 9531 3672
Marine Environmental Care Lasimar
Contact: Mr. Luis Tabó
Email: operaciones@mecsa.com.uy
24 hours emergency phone number:
+598 9990 2496
また、規則では、上記1から4に該当する船舶の場合、以下の書類を現地当局に提出することを要求しています。
1. | 船舶のP&Iカバーの証拠。船舶の保険契約承諾証(Certificate of Entry)が該当します。 |
2. | 貨物として2,000トンを超える持続性重質油をばら積みで積載するタンカーの場合、1992年の油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約(92 CLC)に基づき発行された条約証書 |
3. | 上記2社のOSROのいずれかと契約していることを証明する規則で定められた書式によるOSRO発行の契約証書 |
上記記載の要求事項の対象となる船舶の船主は、当該規則遵守のため2月20日以前に余裕をもってP&Iカバーの更改を完了することが重要になります。特に現地代理店が船舶のウルグアイでの錨泊や操業を当局へ申請するために24時間以上前に必要な書類を準備しておく必要があります。
IGでは引き続き規則について注視し、必要あれば続報をご案内します。
組合員におかれましては、認可されたOSROとの契約要求を伴う規則が2015年2月20日に発効することを踏まえ必要な手配をお取り頂き、必要があれば当組合にご相談下さい。
国際P&Iグループの全てのクラブが同様の内容の回報を発行しています。