米国Vessels Response Plans(油濁事故対応計画書)
Non-Tank
2013年10月3日付特別回報第13-010号をご参照下さい。同特別回報にて、Non-Tank Vessel Response Plansに関する最終規則が2013年9月30日にFederal Register Vol.78, No.189にて発行され、Non-Tank Vesselの船主は2014年1月30日までに米国Coast GuardへVessel Response Planを提出することが必要になる旨ご案内しました。
Vessel Response Planの提出が必要になるNon-Tank Vesselとは、自航能力を有し、2,500バレル以上の燃料油の積載能力を有する400総トン以上の非タンカー船で、主機用燃料として油を積載し、米国水域を航行する船舶とされています。
Non-Tank Vesselの船主は、最悪の油濁事故に対応できる十分な防除資材と油処理剤の空中散布能力を有する油濁対応業者と契約を締結し、救助業者及び海上消火資材提供業者とFunding Agreementを締結する必要があります。救助業者及び海上消火資材提供業者との契約に関しては、2013年10月18日付特別回報第13-011号をご参照下さい。
油濁対応要求を充たすため、Non-Tank Vesselの船主は、油濁対応業者であるMarine Spill Response Corporation(MSRC)あるいはNational Response Corporation(NRC)のいずれかと契約する必要があります。これまで当組合を含む多くの国際P&Iグループ(IG)加盟クラブがMSRC及びNRCと包括契約を締結し、カリフォルニア州に寄港するNon-Tank Vesselの船主はカリフォルニア州のVessel Response Plansにそのどちらかあるいは両方を記載することができました。しかしながら、クラブによる包括契約の適用を連邦のVessel Response Plan要求を遵守することが義務付けられる船舶に拡大することは困難であることから、今後はNon-Tank Vesselの船主はMSRCもしくはNRCと直接契約をすることが必要になります。直接契約の手続き等についてはQI/Plan Writersにご相談下さい。なお、MSRC及びNRCの油濁対応契約はIGガイドラインに沿ったものになっています。
MSRC及びNRCはどちらもNon-Tank Vesselの船主が規則を遵守するのに必要な油処理剤の空中散布能力を備えています。MSRCはIGガイドラインに沿った条件で追加費用を要求せず空中散布を提供する用意があるとしています。一方、NRCも空中散布を提供する用意があるものの、IGガイドラインに沿った条件で提供するために追加料金を請求する模様です。
詳細については以下のウェブサイトをご参照下さい。
MSRC http://www.msrc.org/
Contact at MSRC : Judith Roos – Tel: (703) 326 5617 – roos@msrc.org
Contact at MPA : Brett Drewry – Tel: (480) 991 5599 – bdrewry@mpaz.org
Contact at NRC :
Tel: (631) 224-9141 - clientservices@nrcc.com (Client Service Group) or Bryan Bell (Primary) (631)259-6664 bbell@nrcc.com and Deborah Wick (Alternate) (631)892-3392 - dwick@nrcc.com
Tank
2011年8月31日付特別回報第11-010号及び2012年10月5日付特別回報第12-014号をご参照下さい。これら特別回報にて、2011年9月よりTanker船のVRPsに油処理剤の空中散布ができる業者を記載することが必要になったことをご案内しました。
MSRC及びNRCはどちらも空中散布能力を有しています。両者はどちらも同サービスを提供するための追加協定を導入しており、協定内容の一部はクラブのてん補対象にならない責任を船主に負わせる可能性のあるものとなっています。クラブのてん補対象にならない責任をカバーする追加カバーについては当組合までお問い合わせ下さい。
但し、2013年11月25日にMSRCはTanker船に対する空中散布の追加協定を取り下げることを発表しています。従いまして、MSRCに関して当該追加協定に対する追加保険を購入する必要はなくなりました。年間契約で追加保険を購入されている場合は当組合までご相談下さい。一方、NRCの場合は、追加料金を支払うことで追加協定を締結しないオプションを選択することができ、同オプションを選択することでクラブのてん補対象にならない責任を負わされるリスクを避けることができます。
Tank and Non-Tank
Tank/Non-Tankを問わず、ハワイに寄港する場合にはVRPsにNRCもしくはMSRCが記載してあっても、Clean Islands CouncilもVRPsに記載する必要があります。Clean Islands Councilの契約はIG VRPガイドラインに沿ったものではありません。従いまして、Clean Islands Councilと契約することでクラブのてん補対象にならない責任を負うことになる可能性があります。当該クラブのてん補対象にならない責任をカバーする追加カバーを希望される場合は当組合までご照会下さい。
国際P&Iグループのすべてのクラブが同様の内容の回章を発行しています。