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DDGS(可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣)の輸送について

2012/04/26 No.617
  • 外航

DDGS(可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣)とは、トウモロコシ等の穀物を発酵させてバイオエタノールを生産する際の副産物としてできる乾燥した残留固形物を指します。これはたんぱく質、食物繊維、そして油分を含み、家畜の飼料として利用されています。

近年、DDGSは米国からの主要な貿易財のひとつとなっています。

DDGSの成分は、シードケーキに分類される他の貨物と類似しています。

しかし、米国内の実験室条件下においてDDGSの様々なテストが行なわれた結果、DDGSは危険物としての基準を満たしていないことが示されました。

これをうけてUS Coast GuardはDDGSの輸送を危険物の適用除外とし、添付の通りIMSBCコードの修正案をIMOに提出しました。

同コードの修正案は2012年1月1日より任意ベースで施行されており(IMOメンバーの政府が任意で導入することが出来る)、2013年1月1日よりIMSBCコードに組み込まれる予定です。

組合員の皆様におかれましては、旗国の関係当局が2012年1月1日以降同コードの修正を導入しているかどうかご確認下さい。もし導入されていない場合には、貨物をGroup Cに分類して輸送する際、IMSBCコードの1.3又は1.5に従って下さい。

修正案では、貨物の含水量が13%以下、含油量が11%以下とされています。DDGSを積載する前に、貨物がこの条件を満たしているか、証拠となる書類を提出するよう求めることをお勧めします。

これらの条件を満たしている場合には、貨物はGroup C(非危険物)として輸送することが出来ます。但し、その後も貨物を乾燥した状態に保ち、雨天下で荷役を行わないようにする必要があります。また、明らかに濡れた状態の貨物は積載しないで下さい。

航海中、貨物が自己発熱している様子が見られる場合、ホールドを密封し、全ての換気装置を閉じてください。また、揚荷港の関係者にこれを通知して下さい。

(情報提供:Brookes Bell)