【改訂版】2023保険年度のExcess War P&I再保険について
※2023年2月8日追記
再保険者との交渉の結果、追加のキャパシティが確保できました。すべてのロシアおよびヨーロッパの一部水域におけるカバー限度額は、一船一事故あたり5,000万米ドルから8,000万米ドルに変更となります。
下段、2023年2月6日に発行した特別回報の内容を赤字のとおり改訂いたします。
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2023年1月17日付特別回報第22-022号をご参照ください。
先日ご案内したとおり、Excess War P&Iカバーは2023年2月20日に更改を迎え、当該カバーに対する保険料は、2023年1月16日に公表され翌17日の特別回報にてご案内したIG再保険料に含まれています。しかし、ロシア・ウクライナ紛争の影響により再保険者が提供する保険カバーが縮小され、ロシアおよび一部のベラルーシ・ウクライナ水域を航行する船舶に対するカバー限度額が変更されることになりました。
以下の水域を通過および/または寄港している船舶への保険カバーは、一船一事故あたり8,000万米ドルに制限されます。
1. すべてのロシア水域(沖合12海里までの沿岸水域を含む)
※ 加入船舶が日本の保険者に船舶戦争保険を付保している場合、宗谷海峡およびロシアが主権を主張している千島列島の沿岸12海里以内の水域の扱いは、船舶戦争保険者の約款に準じます。
2. 下記のヨーロッパ水域
- ヨーロッパ以下a)~e)を結んだ線により囲まれたアゾフ海・黒海の水域および内水域
- ウクライナ・ルーマニア国境の北緯45度10.858分、東経29度45.929分から公海の北緯45度11.235分、東経29度51.140分
- 公海の北緯45度11.474分、東経29度59.563分を通って公海の北緯45度5.354分、東経30度2.408分
- 公海の北緯44度46.625分、東経30度58.722分を通って公海の北緯44度44.244分、東経31度10.497分
- 公海の北緯44度2.877分、東経31度24.602分を通って公海の北緯43度27.091分、東経31度19.954分
- ロシア・ジョージア国境の北緯43度23.126分、東経40度0.599分
- ウクライナの内水全域
- 以下のロシアの内水域
- クリミア半島
- ドン川(アゾフ海から東経41度の垂直線まで)
- ドネツ川(ドン川からウクライナとの国境まで)
- 北緯52度30分以南のベラルーシの内水全域
上記以外の水域を航行している船舶に関するカバー上限額(5億米ドル)に変更はありません。
これに伴うP&I戦争危険特別条項の改定については、別途ご案内します。