ミャンマー-ジェット燃料(A-1)の輸送
ミャンマーで軍事クーデターが発生して、2023年2月1日で2年を迎えました。このクーデターを受け、EU、米国および英国は、追加の制裁措置と輸出規制を講じています。制裁および輸出規制には、以下のものが含まれます(これらに限定されるものではありません)。
EU
政府閣僚、国家行政評議会構成員、連邦選挙委員会委員、ミャンマー軍(Tatmadaw)高官などの個人・団体を対象とした資産凍結。制裁対象となる団体は、Tatmadawに実質的に資金を提供する国営企業またはTatmadawの最高指導部と密接な関係を持つ民間企業。
国内の抑圧に使用できる武器および装備の禁輸、軍および国境警備隊が使用するためのデュアルユース商品の輸出の禁止、国内の抑圧に使用できる通信監視用機器の輸出制限、Tatmadawへの軍事訓練・軍事協力の禁止。
米国
軍事クーデターや平和的なデモ参加者に対する暴力の激化に対抗し、以下を制限する。
- 特定のターゲットとなる人物(例:防衛分野で活動する人物)が関与する取引
- 特定のターゲットとなる団体への、米国輸出管理規則(EAR)対象品目(例:米国原産品、米国原産品を一定以上含む品目)のミャンマーへの輸出および再輸出、ならびにミャンマー国内での移転
- EAR対象品目の、最終用途がミャンマーにおける軍事利用となるまたはミャンマーの軍事エンドユーザー向けの輸出、再輸出およびミャンマー国内での移転
- EAR対象品目の、最終用途がミャンマーにおける軍事諜報となるまたはミャンマーの軍事諜報エンドユーザー向けの輸出、再輸出およびミャンマー国内での移転
- EARの対象となる機密品目の、ミャンマーへの輸出および再輸出、ならびにミャンマー国内での移転
(https://www.commerce.gov/news/press-releases/2021/03/commerce-implements-new-export-controls-burma-and-makes-entity-listおよびhttps://www.state.gov/burma-sanctions/)
英国
最新の英国の制裁措置では、罪のない人々に対する執拗な爆撃作戦に使用される航空燃料をミャンマー空軍へ供給している企業が対象となった。
ミャンマーにおける、Tatmadaw(またはその代理人もしくは指揮下にある者)に対する、またはその利益となる軍用品や軍事技術、技術支援、武装人員、金融サービス、資金提供や関連する仲介サービスの提供(その提供が、ミャンマーにおける受領者の軍事活動に関連する、または武装敵対行為を可能にする、もしくは促進するもの)。
(https://www.gov.uk/government/publications/myanmar-sanctions-guidance/myanmar-sanctions-guidance)
ミャンマーへのジェット燃料(Jet A-1)の輸送の依頼を受けた場合は、制裁措置や輸出規制に抵触する可能性があることを認識し、これに該当しないようにしなければなりません。
当組合を制裁や輸出規制違反に曝すおそれのある航海については、保険契約上の権利を損う可能性があります。
また、当組合が制裁や輸出規制に抵触するおそれがない場合であっても、加入船が不法貿易に従事したことにより生じた損害に対する保険カバーはないことにご留意ください。
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