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電子商取引(ペーパーレス トレーディング)システム-TradeGo

2023/01/26 第22-023号

本特別回報は、国際P&Iグループ(IG)がTradeGoの電子商取引システムを承認したことをお知らせするものです。

 

2022年11月14日付特別回報第22-015号でご案内したとおり、IG加盟クラブは2010年2月まで、電子商取引システムの使用から生じた貨物の運送に関する責任について、紙の船荷証券を使用していれば生じなかったものについては、てん補の対象から除外としていました。

 

2010年2月20日以降、このような電子商取引システムの下での貨物運送に関して発生した損害は、IGが承認したシステムに限り、てん補の対象としています。これまでに、IGはEssDOCS、Bolero International Ltd.(より具体的には、the Rulebook/Operating procedures September 1999)、E-Title、edoxOnline、WAVE、Cargo X、TradeLends(TradeLens eBL)、IQAZ、およびSecroを承認していますが、今般新たにTradeGoが承認されました。

 

TradeGo eBLは、電子船荷証券やその他の貿易文書について、リアルタイムかつ暗号化・認証化された譲渡を可能にするブロックチェーンベースのシステムです。利用者は、文書の発行、署名、裏書、譲渡、修正および提示をすべてシステム上で安全に行うことができます。このシステムは、従来の文書の譲渡プロセスを踏襲しつつ、電子文書の即時譲渡を可能にしています。TradeGo eBLは、シンガポール法人であるTradeGo PTE. LTD.によって所有されています。

 

TradeGo eBLの使用に関する法的文書や使用条件は、TradeGo User Agreement Version 1 (2022年12月15日付)に規定されています。この文書は、IGにより確認のうえ、承認されています。

 

貨物の運送に関するその他のてん補除外規定は、承認された全ての電子商取引システムに対して、紙の船荷証券と同様に適用されます。たとえば、運送契約に定められた港または場所以外での貨物の荷揚げ、後日付または先日付の電子文書/記録の発行/作成、譲渡可能な電子文書/記録の提示を受けない積荷の引き渡し、承認された電子商取引システムの場合は、当該システムの規則に従わない積荷の引き渡しによって生じた責任は、てん補から除外されます。

 

上述の電子商取引システムを使用している組合員におかれましては、システム使用における法的または実務的な利点や問題点がありましたら、当組合までご連絡ください。

 

国際P&Iグループのすべてのクラブが同様の内容の回章を発行しています。