ウクライナ-リスクマネジメント
ウクライナの現状をふまえて、用船契約上の争点になり得る論点解説を英国の法律事務所Holman Fenwick Willan LLP(以下HFW)からご提供いただきましたので、ご参考に供します。
ウクライナにおける紛争発生前の2022年2月15日時点で、Joint War Committeeは黒海・アゾフ海内のウクライナ・ロシア水域を危険水域と特定していました。また、2022年2月28日12時(日本時間)時点では、同地域の状況は以下のとおりです。
- ウクライナは、商船を港内に留めている
- ロシアは、新たな通知が無い限り、アゾフ海から商船を移動させないように命じている
- 黒海に面しているロシアの港は、商船の寄港地として開かれている
同地域において留意を要する以下の点についてのHFWによる解説を添付いたします。
① 船主は黒海・アゾフ海内のウクライナ・ロシア水域への寄港を拒否できるか?
② 港やアゾフ海の閉鎖は契約の「フラストレーション」に該当するか?
③ フォース・マジュール(不可抗力)条項に基づいて契約を終了できるか?
④ 配船先が「非安全港」に該当するか?
⑤ サンクション(制裁)は、契約にどのような影響を及ぼすか?
また、各論点の詳細につきましては、東町法律事務所に和文の解説をご提供いただきましたので、あわせてご参照ください。