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第590回理事会結果のご報告

2015/11/24 第15-011号
  • 内航
  • 外航

組合員各位


20151124日(火)1200分より、東京の海運クラブにおいて当組合の第590回理事会が開催されましたので、以下のとおり主要な決議内容をご報告申し上げます。

 

    1. はじめに

国内外の経済環境は依然として厳しい状況が続き、不透明な状況にありますが、国内においては自律拡大により景気は緩やかに回復する見通しとなっています。海運業界においても、昨今のマーケット低迷にいまだ改善が見えない厳しい環境下、当組合には本年1020日時点で内外航あわせて4,472隻、9,214万総トンの船舶にご加入いただいており、組合員各位のご支援に感謝申し上げます。


外航船保険のクレーム傾向については、2015保険年度の上半期は良好に推移しましたが、下半期に入り大型クレームの発生が報告され、今後の推移に注視する必要があります。一方、内航船保険については2011保険年度以降比較的良好な保険成績で推移しているものの、2015年上半期には大型事故が発生しており、外航船保険同様今後も予断を許さない状況です。


2016保険年度の保険料率及び過年度追加保険料・精算保険料につきましては、引き続きP&I保険市場での競争が激化する中で、組合員各位を取り巻く事業環境、保険事業収支バランス等の各要素を慎重に考慮し、以下のII.に記載のとおり決定いたしました。何卒格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。


  1. 理事会主要決定事項

 

  1. 2016保険年度保険料率及び過年度追加保険料・精算保険料

各保険種目の来年度保険料率等については、以下のとおり決議されました。


    1. 外航船保険
      1. 2016保険年度保険料率
        • 外航船保険の保険料率については3%General Increase を行います。ただし、各組合員の保険成績による調整に加え、国際P&Iグループ再保険コスト(General Excess Loss Reinsurance Cost)に変動がある場合はそれに応じた調整を行います。
        • 予想追加保険料率及び精算保険料率は、前払保険料に対しそれぞれ40%及び45%と致します。

 

      1. 過年度追加保険料及び精算保険料

2012保険年度

当初予想していた40%の追加保険料をお支払い頂いており、これ以上のご負担を願うことなくクローズすることと致します。

 

2013保険年度


    1. ①現況

当該保険年度の保険成績は、今後大幅な変動はないものと見込まれます。

    1. ②徴収率

当該保険年度の前払保険料に対して、当初予想していた40%の追加保険料を20151月にお支払い頂きました。その際下方修正した予想追加保険料率及び精算保険料率をそれぞれ0%及び5%に据え置くことと致します。

 

2014保険年度

    1. ①現況

当該保険年度の保険成績は、今後大幅な変動はないものと見込まれます。

    1. ②徴収率

当該保険年度の前払保険料に対して、当初は40%の追加保険料のご負担をご予定いただいておりましたが、このうち20%の追加保険料をご負担願うことと致します。これにより、予想追加保険料率及び精算保険料率をそれぞれ20%及び25%へ変更致します。

    1. ③支払期日

当該保険年度前払保険料に対する20%相当額を、2016129日(金)を支払期日としてお支払い頂きます。

 

2015保険年度

当該保険年度の予想追加保険料率及び精算保険料率は、40%及び45%のままで変更はありません。

 

    1. 用船者責任保険特約

2016保険年度 保険料率

用船者責任保険特約の保険料率については5%General Increaseを行います。

 

    1. FD&D特約
      1. 2016保険年度 保険料率
        • FD&D特約の保険料率については現行保険料率を据え置きます。
        • 予想追加保険料率及び精算保険料率は、前払保険料に対しそれぞれ20%及び25%と致します。

 

      1. 過年度追加保険料及び精算保険料

2012保険年度

当初予想していた20%の追加保険料は、ご負担を願うことなくクローズすることと致します。

 

2013保険年度

当該年度の予想追加保険料率及び精算保険料率は、それぞれ20%及び25%のまま据え置くことと致します。

 

2014保険年度

当該年度の予想追加保険料率及び精算保険料率は、それぞれ20%及び25%のまま据え置くことと致します。

 

2015保険年度

当該年度の予想追加保険料率及び精算保険料率は、それぞれ20%及び25%のままで変更はありません。

 

*当組合の精算保険料は、保険料リスク、市場変動リスク、保険事業リスク、組合員の倒産リスクなどを総合的に勘案し、各保険年度の前払保険料に対して一律5%と設定しています。

 

  1. 内航船保険

2016保険年度保険料率

内航船保険の保険料率については、「甲」、「乙」及び「丙」の現行料率を据え置きます。

 

 

  1. 保険契約規定一部変更

2016年2月20日より保険契約規定の一部を変更することが決議されました。

 

    1. 19条(船員に関する責任及び費用)第1項第6号ロ変更及び第8号新設

2006年の海上の労働に関する条約」改正(20171月発効予定)に伴い、てん補対象を拡張するものです。

 

    1. 35条(一般除外規定)第1項第7号新設

国際P&Iグループ(IG)のプール協定の改定に伴い、油又はガスの掘削又は生産作業に関するてん補規定の明確化を図るものです。

 

    1. 35条(一般除外規定)第1項第10号及び11号変更

IGのプール協定の文言に合わせ、潜水艇又は潜水士による潜水作業に関するてん補規定の明確化を図るものです。

 

なお、変更内容の詳細につきましては、20161月下旬に発行予定の特別回報にて改めてご案内申し上げます。

日本船主責任相互保険組合

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