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中国-青島(Qingdao)にて特別安全検査実施

2018/04/20 No.955
  • 外航
2018年6月に上海協力機構(SCO)首脳会議が中国山東省青島市で開催されることに伴い、題記の件に関し、中国のコレスポンデンツHuatai Insurance Agency & Consultant Service Ltd.より添付のサーキュラーを受領しましたのでご参考に供します。

中国海事局(MSA China)では、青島水域に入港する船舶に対し2018年6月半ばまで特別安全検査を実施します。当該検査は、中国籍船を含む同水域を航行する全船舶に適用されますが、特に外国籍船へはポートステートコントロール(PSC)と並行して実施され、検査の対象期間や入港時に求められる提出書類等が異なるため、注意が必要です。

外国籍船に対する検査の主な概要は以下のとおりです。

  • 対象期間:5月20日から6月半ばまで(中国籍船へは、4月20日より適用)

  • 対象水域:以下のMSA管轄水域;青島前湾(Qingdao Qianwan)MSA、黄島(Huangdao)MSA、大港(Dagang)MSA、前海(Qianhai)MSAおよび労山(Laoshan)MSA

  • 検査機関:中国国内から青島水域内に寄港する場合は、直前の寄港地を管轄するMSA。外国から直接寄港する場合は山東(Shandong)MSA。(中国籍船が外国から入港する場合は、まず入港手続き時に検査申込を行う。)

  • 検査対象:本船の安全に関する証書類、記録類、安全および保安対策等、乗船者情報等。主な航海計器の故障や乗組員情報の変更等があった場合は、再検査の対象となる。また、ドローン、超軽量機、気球、動力グライダーなどの "low-slow and small aircraft"の持ち込みは禁止されているため、該当物を積載の際は検査対象となる。

  • 提出書類:“Ship Information Report Form”、乗船者リストおよび“Ship Security Special Inspection Report (PSC Inspection Report)”
※中国籍船に求められる書類とは異なる。

  • 特記事項:
    1. 青島水域を航行する船舶は、AISを常時稼動させ、正確な情報を発信すること。AISおよびVHFが故障した場合は、現地MSAへ至急届け出ること。
    2. 本船の安全確保等の緊急時を除き、青島水域内では救命ボートや作業艇も含め、あらゆる本船搭載の小型艇の発進(使用)は禁止される。必要な場合は、事前に現地MSAの許可を取ること。
    3. 検査では正確な情報を申告すること。また、虚偽の申告や許可無く出港した場合等、現場でのMSAによる検査や罰則が科せられたりすることがある。

詳細は、添付のサーキュラーをご参照ください。

この時期に当該水域の航行・寄港を予定している船舶におかれましては、今回の特別措置について、乗組員および関係者等に対して注意喚起いただくようお勧めいたします。また、実際に寄港する際には、規制要件に関して現地代理店に最新の情報をご確認ください。

各船舶のご安航をお祈りいたします。