船舶バラスト水規制管理条約の発効について
船舶バラスト水規制管理条約(International Convention for the Control and Management of Ships' Ballast Water and Sediments, 2004 (以下、BWM条約))が2017年9月8日に発効することになりました。
BWM条約は、2004年に国際海事機関(IMO)において採択され、今般2016年9月8日にフィンランドが批准したことによって条約発効要件を満たし、12ヶ月後の2017年9月8日に発効します。同条約の目的は、バラスト水及び沈殿物を管理し、バラスト水が外来水生生物種を拡散することによる生態系の破壊やそれによる経済的損失を防止することにあります。
2017年9月8日以降は、BWM条約に基づき、国際総トン数400トン以上の船舶は、検査を受け、国際バラスト水管理証書の所持が要求されます。また、2017年9月8日より前に建造された船舶は、同日より後の初回検査において、また同日より後に建造された船舶は引渡し時において、バラスト水管理システム(ballast water management system (以下、BWMS))を設置していなければなりません。
国際タンカー船主協会(INTERTANKO)は、条約発効日は確定したものの、IMOがBWMSのための承認ガイドラインの見直し/改定作業を完了していないことから、改定ガイドラインの下で承認されるBWMSを船主殿としていつ設置できるかは不確実であると述べています。また、INTERTANKOは、IMO承認のBWMSが米国では承認されない状況も起こり得ると懸念しています。
BWM条約発効に関するIMO及びINTERTANKOのPress Newsを以下の通りご参考に供します。
2016年9月8日付IMO Press Briefing: 22
http://www.imo.org/en/MediaCentre/PressBriefings/Pages/22-BWM-.aspx
2016年9月8日付INTERTANKOPress Release