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ワシントン州-Contingency Plan requirement (油濁事故対応計画書)

2013/11/12 第13-014号
  • 外航
300総トン以上の全てのタンカー及びその他の船舶は、ワシントン州水域に入る前にContingency Planを提出することが必要です。
 
船主は自身のPlanの提出に代えて、包括的Oil Spill Contingency Planに加入することが可能です。長年、船主はWashington State Maritime Cooperative (WSMC)と契約することで当該要求を満たすことができていましたが、WSMCの契約条件はVessel Response Planに関する国際P&Iグループ(IG)のガイドラインに沿ったものではありませんでした。油濁事故の際に、WSMCは最初の24時間もしくは本船関係者自身のSpill Management Teamが引き継ぐまで油濁処理対応を行います。現在、WSMCはワシントン州法の要求を満たすのに必要な油濁防除資材を提供する第一次対応業者としてNational Response Corporation (NRC)と提携していますが、NRCとの提携は2013年12月31日で終了します。
 
一方、今般NRCは自身のWashington State Contingency Plan (NRC Covered Vessels Washington State Contingency Plan)を構築し、ワシントン州環境省の認可を取得しました。2013年11月1日より、タンカー及び非タンカー船主はNRCとの契約書及び追加協定を締結することでワシントン州の要求を満たすことができます。詳細については次のウェブサイトをご参照下さいhttp://nrcwaplan.nrcc.com/。NRC Covered Vessels Washington State Contingency PlanはIGガイドラインに沿ったものとなっています。なお、連邦法に基づく油濁対応要求のため既にNRCと契約している船主は追加協定のみサインする必要があります。
 
WSMCと契約することも引き続き可能ですが、新たな第一次対応業者(Global Diving & Salvage, Inc)の設備はワシントン州の要求を満たすのに十分なものではありません。従って、主要なOSROであるNRCもしくはMarine Spill Response Corporation (MSRC)のいずれかとの追加契約が必要になります。
 
WSMCの契約条件はIGガイドラインに沿ったものではなく、同契約を締結した場合、クラブのカバー対象とならない責任を組合員が負う可能性があり、当該リスクをカバーする追加保険が必要になる場合があります。
 
さらに、NRC Covered Vessels Washington State Contingency PlanまたはWSMCとの契約のどちらを使うにせよ、コロンビア川を除くワシントン州水域に入る前にNeah BayにタグをスタンバイさせておくためのEmergency Response Towing Vessel (ERTV)に加入する必要があります。ERTV加入契約書にサインすることで、本船がワシントン州港(コロンビア川を除く)に寄港する際常にERTVがスタンバイしていることを確保することができます。ワシントン州法では本船の通航中にタグをスタンバイさせておくことを義務付けています。ERTV加入契約書にサインすることで、船主は通航中にタグサービスが必要になった場合にタグ船主との契約にサインすることを合意したことになります。タグ船主との契約条件はVessel Response Planに関するIGガイドラインに沿っていませんので、コロンビア川を除くワシントン州水域を通航する船舶は追加保険が必要になる場合があります。追加保険の詳細については当組合までご照会下さい。
 
ERTVへの加入は一度のみで足ります。従いまして、既にERTVに関する加入契約書を締結されている組合員は再度契約する必要はありません。但し、これまでワシントン州に寄港していない船舶がある場合には新たな船舶情報リストを提出する必要があります。料金はワシントン州に寄港してERTVのスタンバイが必要になる毎に徴収され、タンカーと非タンカーとで異なります。詳細は次のウェブサイトをご参照下さい
http://marexps.com/supporting/ertv/ertv_rates。Marine Exchange(Puget Sound及びGrays Harborの船舶動静情報を収集/配信している独立組合)が本船の航行を記録し、NRCとの契約並びにワシントン州に関する追加協定を締結している場合には自動的に船主へ請求書が送られます(WSMCを通じた契約の場合、WSMCの料金に含めてWSMCから請求書が送られます)。
 
国際P&Iグループのすべてのクラブが同様の内容の回章を発行しています。