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中国の「船舶による海洋汚染防止及び管理規則」について(その11)

2011/12/26 第11-018号
  • 外航
題記の件に関し、2011年11月11日付特別回報第11-015号「中国の「船舶による海洋汚染防止及び管理規則について」(その10)」をご参照下さい。

この2週間の間に中国国内において本件に関しかなりのめまぐるしい進展がありました。国際P&Iグループ(以下、IG)では、様々な問題点の確認とともに、組合員がなるべく容易にかつ効果的に規則を順守できるよう適切な契約条件の手配を可能な限り確保すべく、MSA、様々な油濁清掃業者(Ship Pollution Response Organisations = SPROs)、船主、及びその他関係機関と協議を続けています。

本年12月22日付でMSAより本規則の更なる要求事項について概要を説明するNoticeが出され、その中でMSAは既に認可された油濁清掃業者がある港においては2012年1月1日からの規則実施を延期することはない旨指摘しています。一方、これらの規則が実施される港において、オペレーターが本船の入港前に油濁清掃業者との契約手続きを完了できない場合に、オペレーターが本船入港前に契約を締結できない理由についての説明文を現地MSAに提出すれば入港が許可される可能性があるとされています。但し、説明文を提出して入港が許可された場合でも、本船出港前に油濁清掃業者との契約を締結することが必要になります。

今般、IGでは一連のFAQs (Frequently Asked Questions) を作成しましたので、添付のとおりご案内申し上げます。FAQsは最新の進展状況及び上記MSAのNoticeに基づく要求事項を含んでおり、今後更なる進展が判明した際には更新される予定です。FAQsではいくつかの問題についてある程度詳しく取り上げていますが、なかでも以下の問題は組合員にとって特に関心があるものと思われます。

  • 包括油濁清掃業者(umbrella SPROs)/油濁清掃業者連合(alliances)/油濁清掃業者共同体(consortia)及びオペレーターを代理して油濁清掃業者との契約書に署名するエージェントはMSAに関連書類を提出しMSAの認可を受けなければなりません。認可されたエージェント及び包括油濁清掃業者(umbrella SPROs)/油濁清掃業者連合(alliances)/油濁清掃業者共同体(consortia)のリストはMSAのウェブサイト(http://en.msa.gov.cn/)に公表されます。

  • 本年12月22日付MSAのNoticeにて、中国に事務所を有さないオペレーターは油濁清掃業者との契約締結のために中国のエージェントを起用する必要がある旨明示されました。

上記は、直近のMSA Noticeに関わる主要事項の一部であり、より詳細な情報については添付のFAQsをご参照下さい。

IGでは引き続きMSA、油濁清掃業者及びその他の主要関係機関と連絡を取っており、進展情報について適宜ご案内する予定です。