「船客及び船員リスクに関するカバー限度額導入」及び「Overspill再保険カバー手配」の件
2007/02/13 第06-010号
- 外航
2007年2月6日開催の第558回理事会(特別回報第06−009号ご参照)において、国際P&Iグループ(IG)がその合意形成を目指し取りまとめた、「船客及び船員リスクに関するカバー限度額導入」及び「Overspill再保険カバー手配」に関する包括提案が承認されましたのでご報告申し上げます。本提案はIGでの決議要件を満たし、2007年2月20日(2007保険年度)より実施されることとなります。本解決策に至る経緯とその内容について下記のとおりご案内させていただきます。
1.経緯
船客に対する保険カバーの限度額導入についてIG内で議論が開始された背景には、船客の損害につき運送人に対し高額な賠償責任を課し、かつ保険者に対する直接請求権を規定する「アテネ条約−2002年改定議定書」がここ1−2年で発効する可能性があることと、近年の旅客船大型化により一船当りの船客と船員の数が著しく増加しているという事実がありました。
旅客船運航者とその他船種船主間の利益バランスを確保することは、IGにとって大変難しい課題ではありましたが、今回、旅客船に乗船する船客と船員のリスクに関して最大限の保険カバーを提供しつつ、クレーム発生の現実性が高まりつつあると市場で囁かれるOverspillリスクの一部を保険により転嫁するという以下2.−3.の包括的解決策を見出すに至りました。
2.船客及び船員リスクに関するカバー限度額の導入
2007保険年度より、船客及び船員の複合リスクに関して、船種を問わず、一船一事故当り米貨30億ドルのカバー限度額を導入し、併せて船客リスク単体に関して米貨20億ドルのカバー限度額を設定させていただきます。つきましては、現在油濁損害に関して米貨10億ドルのカバー限度額を設定している「油濁責任特別条項」と同様、外航船保険にご加入の全船舶の保険契約に「船客及び船員責任特別条項」(下記ご参照)が付帯されることとなりますのでご了承願います。
3.Overspill再保険カバーの共同手配
2007保険年度のIG再保険プログラムにおいて、全IGクラブ共同で、現行のグループ再保険手配上限額20.5億ドル(含、プール保有額0.5億ドル)を超過するOverspillリスクに関し、組合員が有する潜在的なOverspill Call支払いリスクを軽減する観点から、10億ドルのOverspill再保険カバーを手配することと致しました。当該Overspill再保険カバーの保険料分担に関しては、他のグループ再保険コストと同様、各組合員の2007保険年度保険料率に反映のうえご負担願うこととなりますのでご了承願います。
1.経緯
船客に対する保険カバーの限度額導入についてIG内で議論が開始された背景には、船客の損害につき運送人に対し高額な賠償責任を課し、かつ保険者に対する直接請求権を規定する「アテネ条約−2002年改定議定書」がここ1−2年で発効する可能性があることと、近年の旅客船大型化により一船当りの船客と船員の数が著しく増加しているという事実がありました。
旅客船運航者とその他船種船主間の利益バランスを確保することは、IGにとって大変難しい課題ではありましたが、今回、旅客船に乗船する船客と船員のリスクに関して最大限の保険カバーを提供しつつ、クレーム発生の現実性が高まりつつあると市場で囁かれるOverspillリスクの一部を保険により転嫁するという以下2.−3.の包括的解決策を見出すに至りました。
2.船客及び船員リスクに関するカバー限度額の導入
2007保険年度より、船客及び船員の複合リスクに関して、船種を問わず、一船一事故当り米貨30億ドルのカバー限度額を導入し、併せて船客リスク単体に関して米貨20億ドルのカバー限度額を設定させていただきます。つきましては、現在油濁損害に関して米貨10億ドルのカバー限度額を設定している「油濁責任特別条項」と同様、外航船保険にご加入の全船舶の保険契約に「船客及び船員責任特別条項」(下記ご参照)が付帯されることとなりますのでご了承願います。
3.Overspill再保険カバーの共同手配
2007保険年度のIG再保険プログラムにおいて、全IGクラブ共同で、現行のグループ再保険手配上限額20.5億ドル(含、プール保有額0.5億ドル)を超過するOverspillリスクに関し、組合員が有する潜在的なOverspill Call支払いリスクを軽減する観点から、10億ドルのOverspill再保険カバーを手配することと致しました。当該Overspill再保険カバーの保険料分担に関しては、他のグループ再保険コストと同様、各組合員の2007保険年度保険料率に反映のうえご負担願うこととなりますのでご了承願います。
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