損害調査部

豊富な経験と知識で組合員の利益を守る

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内航船特有の事故に柔軟に対応する

日本国内の場合、組合員である船主は、荷主との結びつきが非常に強いと思います。荷主に対し組合員は迷惑をかけられないという意識が強くはたらき妥当な主張をできない場合もあり、事故対応においても、その組合員の意向を十分にくみ取った上で解決を図る必要があります。

例えば港湾施設損害の場合、復旧作業によって荷主の施設の稼働を全面停止することになれば、荷主の損害が膨らむことになってしまいます。そこで、貨物の出荷スケジュールの調整を荷主に協力してもらうことで、復旧作業中の不稼働損害を極力抑えるなど、組合員の負担を少しでも減らすよう対応を行うこともあります。

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船主の責任は環境損害賠償にまで及ぶ

P&I保険事故というと油濁損害が真っ先に頭に浮かぶと思いますが、実際は油濁損害ばかりというわけではありません。近年では油濁に限らず環境損害(環境に対する負荷)全般に対して、メディアの関心も高くなっています。事故によって地場産業に影響を与えるような環境損害が発生するとなれば、メディアの注目を集め、場合によっては組合員が取るべき事故対応が難しい状況となってしまうこともあります。

私が経験した船骸撤去を伴う事故では、サルベージ業者が考案した複数の船骸撤去工法の中から最も合理的と思われる方法を検討し、その工法で作業を進めるべく地元の方々にご説明しました。ところが、その撤去作業自体が環境損害を生じる可能性があると地元の方々から反対意見が出され、マスコミもその声を受けて組合員の対応を批判し始めました。船骸をそのままにしておくことはできず、工法は環境に十分配慮したものであることを丁寧にご説明しましたが、地元の方々の理解を得るまでに相当の時間を要しました。環境損害が発生した事故では、組合員の利益を守りつつも、地元の方々の理解を得て環境の原状回復を進めることの難しさを学びました。

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組合員の利益を守るためには絶え間ない勉強が必要

事故対応で最も大切なことは、組合員の利益を守ることです。責任関係が不明瞭な場合は、できる限りの情報を集めて組合員の疑問点を解消します。そして、組合員が責任を負わなければならないことが明白な場合は、組合員が補償する損害額をできるだけ抑えるために最善を尽くしています。

橋脚が損傷した事故では、所有者から新設並みの大規模な修理方法を提案されましたが、最小限の補修方法でも事故前の状態に戻せたため、粘り強く説得した結果、工事費用を数千万円下げることができました。
また、タンカーの油濁事故では流出油が細かい岩礁に入り込み、油清掃作業の長期化も懸念されましたが、新たに開発された油処理剤を使うことで、約2ヶ月の作業期間を1ヶ月程度に短縮することができました。各分野の技術も日進月歩ですので常に新しい事例や技術を学び、その知識を事故対応に生かしています。

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豊富な経験と知識で信頼度向上に貢献する

これまでの経験と新たな知識を生かして、一つひとつの事故に臨機応変に対応したいと思っています。その積み重ねが組合員の安心につながり、ひいては当組合への信頼度を高めることになると考えるからです。豊富な経験と知識を事故対応に役立てるだけでなく、セミナーや勉強会などを通じて組合員にご提供して、少しでも事故を未然に防ぐことができれば、私自身こんなにうれしいことはありません。これからも、丁寧な事故対応と手厚いサポートを心掛け、組合員との信頼関係をさらに強固なものにしてまいります。