中国-中国海商法の改正(2026年5月1日施行)
中国のコレスポンデンツOasis P&I Services Company Limitedから、中国海商法の改正に関する情報を入手しましたのでご案内します。
中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は、2025年10月28日に新たに改正された海商法を採択し、同改正法は2026年5月1日から施行されます。
改正法は、全16章310条で構成されており、主な改正点は以下のとおりです。
- 国内外の海上規則の統一:海上物品運送契約の適用範囲に中国港間の運送を含め、国内と国際市場の調整を図ります。
- 海上活動における当事者の権利義務の調整:運送人の「受領」と「引き渡し」の義務を明確にし、実運送人の定義を調整します。運送人の責任は貨物の受領から引き渡しまでとなり、ヘーグ・ヴィスビー・ルールより加重された責任を負うことになります。
- 海運のデジタル化への制度的保証:電子運送記録に関するセクションを設け、その法的地位を明確にし、電子運送記録と運送書類間の変換を可能にします。
- 海洋生態環境保護関連システムの改善:「海洋生態環境保護の強化」を立法に追加し、船舶からの油汚染損害責任に関する章を設けます。
- 渉外海上関係における法適用規則の改善:強制適用条項を追加し、渉外関係における法適用規則を充実させます。
詳細は、添付のOasis P&I Services Company Limitedのサーキュラーをご参照ください。
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