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<プレスリリース>2025事業年度決算概要

2026/07/21

組合員各位


当組合は、強固な財務体質と安定した運営の下で組合員の皆さまへ高品質な保険サービスを提供するため、2025事業年度は、新たに策定した3か年の中期経営計画(目標:S&P格付け「A-」以上取得)に基づき、①財務力の強化、②保険事業収支の安定、③事業競争力の向上、を最重点項目として取り組んでまいりました。

 

2025事業年度は、イラン情勢の悪化によるホルムズ海峡の封鎖、米国トランプ政権による関税問題および海上輸送・サプライチェーンに大きな影響を及ぼす諸政策などにより、国際経済環境の不確実性が高い状況が続きました。海運市況では船型により異なる動きが見られ、タンカーはイラン情勢の悪化を受けて市況が急騰し、非常にボラティリティの激しい不安定な状況が続きましたが、コンテナ船は米国の関税政策による混乱や中東情勢悪化の影響はあったものの、概ね需給バランスが維持されました。このような状況下、当組合の加入船においては、組合員の皆さまの高品質な船舶管理のおかげで、外航船はクラブ保有額を超過するプールクレームの発生はなく、内航船は3億円を超過して再保険の対象となるクレームの発生はありませんでした。一方で、P&I保険業界全体においては、国際P&Iグループ(IG)のクラブ保有額(10百万ドル)を超過してIG再保険プールの対象となる大型クレームが、上期において前期を上回るペースで発生したものの、下期に入り落ち着きを見せ、通年では件数・金額ともに前期に比べ大きく減少しました。

 

このような環境下、当組合は将来にわたり安定的な保険提供を持続していくため、中期経営計画の初年度として、保険収支の安定と強固な財務体質の構築に注力してまいりました。その結果、当期の決算における「経常剰余金」は、前期比15.7億円増の85.4億円となりました。財務健全性の指標であるリザーブについても、後述のとおり大きく前期に引き続き大きく金額を積み増すことができました。また、コンバインド・レシオ(支払備金内の為替変動を含む)は82.1%となりました。主な決算項目については、次のとおりです。

 

保険料
世界的なインフレの影響による支払保険金の上昇傾向に加え、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢などの地政学リスクの長期化により、再保険料が引き続き高い水準で推移することが見込まれること等を勘案し、将来にわたって安定的な保険提供を行うためには継続的な収支の安定が必要であることから、2026保険年度の保険料率については、外航船保険、用船者責任保険特約およびFD&D特約において5%、内航船保険において10%のジェネラル・インクリースを実施しました。
なお、当期の保険引受状況においては、「収入保険料」が前期比21.8億円減の293.8億円となったことに加え、「再保険料」の支払いが前期比1.9億円増加し91.6億円となった結果、「正味収入保険料」は前期比23.8億円減の202.1億円となりました。

 

資産運用収益
「利息及び配当金収入」が14.3億円、「金銭の信託運用益」が前期比19.7億円増加し22.7億円となったことに加え、円安による「為替差益」が19.8億円発生した結果、前期比38.1億円増の57.0億円を計上しました。これらにより、「経常収益」合計は前期比0.7億円減の289.8億円でした。

 

保険金および事業費
組合員の皆さまによる日頃からの高品質な船舶管理および安全運航により、当組合加入船では外航船においてクラブ保有額を超過するプールクレームの発生はなく、内航船において3億円を超過して再保険の対象となるクレームの発生はありませんでした。こうしたことから、「支払保険金」は前期比63.7億円減の219.7億円、「再保険金」の受け取りが前期比51.8億円減の69.7億円となった結果、「正味支払保険金」は前期比11.9億円減の150.0億円となりました。「責任準備金繰入額」は発生しなかったため、「保険引受費用」は前期比24.1億円減の150.0億円となりました。また、「事業費」は前期比7.5億円増の50.0億円となり、これらにより「経常費用」合計は前期比16.4億円減の204.4億円でした。

 

リザーブ
財務健全性の指標となるリザーブ金額は、前期比71.6億円増の482.7億円となり、前期に引き続き大きくリザーブを積み増すことができました。

 

信用格付け
大幅なリザーブの積み増しにより、当組合の資本水準がS&Pグローバル・レーティング社の資本モデルにおける99.99%の信頼水準を大幅に上回ったことから、同社による信用格付けは「BBB+(アウトルック:Stable)」に引き上げられました。今後も堅実な収益性と資本水準を維持し、さらに事業競争力を高めていくことにより、更なる信用格付けの向上が期待されます。

 

主要項目にまとめた損益計算書とリザーブは次のとおりです。

 

(単位:億円)

科目

2025事業年度

2024事業年度

比較増

正味収入保険料

202.1

225.9

(23.8)

支払備金戻入額

23.7

40.2

(16.6)

資産運用収益

57.0

18.9

38.1

経常収益合計額

289.8

290.5

(0.7)

正味支払保険金

150.0

161.9

(11.9)

事業費

50.0

42.5

7.5

経常費用合計額

204.4

220.8

(16.4)

経常剰余金

85.4

69.7

15.7

税引前当期純剰余

85.4

69.7

15.6

法人税等合計

23.2

20.2

3.0

当期純剰余

62.2

49.5

12.6


リザーブ 482.7 411.0 71.6

※各項目の比較増減は、百万円単位での計算を基に四捨五入しているため、表上の数値の単純引き算とは一致しない箇所があります。