2026保険年度の国際P&Iグループ再保険プログラムについて
2026保険年度の国際P&Iグループ(IG)再保険プログラムが決定しましたのでご案内申し上げます。
1. 再保険スキーム
2026保険年度のIG再保険プログラムのスキームは、以下のとおりです。
- クラブ保有額:1千万米ドル
- グループ保有額:1千万米ドルを超える9千万米ドル
- General Excess of Loss:1億米ドルを超える22.5億米ドル
- Collective Overspill:23.5億米ドルを超える10億米ドル
2025保険年度からの変更点として、GXL Layer 3の限度額が2.5億米ドル増額し、それに応じてCollective Overspillカバーの発動点も23.5億米ドルに引き上がりました。
詳細につきましては、添付のダイアグラムをご覧ください。
2. てん補限度額
次の損害に対する2026保険年度のてん補限度額は、以下のとおりです(2025保険年度から変更はありません)。
- 油濁損害 :10億米ドル
- 船客と船員との複合損害:30億米ドル
- 船客の単体損害:20億米ドル
3. Excess War P&I再保険
継続するロシア・ウクライナ戦争により、IGのExcess War再保険者は、ロシア・ウクライナ・ベラルーシ周辺の海域を航行する船舶に関するてん補除外(除外地域は、P&I戦争保険の再保険者が適用しているものと同一)を継続したため、IGは、当該除外地域について、別途1.25億米ドルを上限とするカバーを購入しました(2025保険年度の1億米ドルから増額しました)。
4. 船種別IG再保険料率
IGの再保険委員会が検討した結果、現行の5つの船種カテゴリーは変更せず、各船種カテゴリーのクレーム実績を踏まえて、再保険料率を調整することとしました。
2026保険年度の船種別IG再保険料率は、以下のとおりです。
| 船種カテゴリー | 2026保険年度料率(US$/GT) | 対前年比増減率(%) |
| Persistent oil tankers | 0.5758 | -8.0 |
| Clean tankers | 0.4337 | 0 |
| Dry cargo vessels | 0.5751 | -5.0 |
| Fully Cellular Container vessels | 1.0237 | +15.0 |
| Passenger vessels | 3.1472 | -8.5 |
5. 更改経緯
2024および2025保険年度のプールクレームは、2019~2021保険年度と同程度の水準にまで高額化しているものの、IG再保険のリーダーであるAxa XLおよびその他の再保険者との長期的な関係に基づく支援により、上述の更改に至ることができました。
詳細につきましては、IGのプレスリリースをご覧ください。
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