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中国-中国沿岸海域における商船・漁船の衝突リスク:事故分析と防止に関する推奨事項について

2025/11/06 No.1333

中国のコレスポンデンツHuatai Insurance Agency & Consultant Service Ltd.から、中国沿岸海域における商船と漁船の衝突リスクについて情報を入手しましたので、添付のとおりご参考に供します。これによると、衝突事故は年々減少傾向を示しているものの、1件あたりの死傷率は依然として高い水準にあるとのことです。

 

最近では、Tianjin港の東約110海里の地点で、パナマ籍商船と漁船が衝突し、これにより漁船が沈没、10名が死亡または行方不明となる事故が発生し、改めて事故防止対策の重要性が示されています。

 

衝突事故のリスクの高い地域は、主に商船の航路が漁場と重複する水域、錨地および出入港航路、漁業期間中に活動が集中する水域、そして複雑な海流と潮汐がある水域となっています。事故調査の結果、衝突事故のほとんどは夜間、特に23時から翌朝4時に発生していることが明らかとなりました。

 

また、商船および漁船の両方の分析の結果、当直の航海士が適切な見張りを行っていない、あるいは航海計器を過信しすぎているといった点が指摘されています。また、漁船においては適切な見張りが行われておらず、見張り要員が甲板上で漁業活動に参加している場合があること、一部漁船においてCOLREGSに従った灯火・形象物の掲示が行われていないといった問題も指摘されています。

 

安全対策としては、中国MSA発行の「Guideline for the Prevention of Collisions between Merchant Vessels and Fishing Vessels in Coastal Waters of China」を熟知しておくことが推奨されます。また、中国MSAにより、商船と漁船の衝突に関する38の高リスク地域が特定されていますので、これらを熟知し、警戒を強化して航行することも推奨されています。詳細については、添付資料をご参照ください。