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中国(Tianjin/Yantai港)―養魚場の分布状況についての更新情報

2024/01/23 No.1254
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2023526日付Japan P&I News No.1224および20231020日付No.1244でご案内しました中国の主要養魚場の分布状況について、中国のコレスポンデンツHuatai Insurance Agency & Consultant Service Ltd.から更新情報を入手しましたのでお知らせします。今回はTianjin/Yantai港沖における養魚場の分布状況に関する情報です。養魚場の経緯度および推奨航路の詳細などについては、添付をご覧ください。

 

Tianjin港沖における養魚場

同港は中国北部に位置し、大変多くの船舶が港内において航行、停泊、操業しているため、Dagukou North Anchorageにおいて安全に停泊できる水域は限られています。錨地内で停泊できない場合はVTSの許可を得た上で錨地外(同錨地の東側)に投錨することもできますが、誤って養殖場に進入するリスクが高まります。

 

Yantai港沖における養魚場

養魚場の分布範囲は常に変化していて、当初No.1224でご案内したエリアよりも拡大しています。

MSAが発表した航行上の注意事項は以下のとおりです。

  1. 100,000 DWT未満の船舶

ChengshanjiaoからYantai港のZhifu Bay区域にむけて航行する場合、Yantai港からWeihai港までの公共航路を航行することが推奨される。

  1. 100,000 DWT以上の船舶

ChengshanjiaoからYantai港のZhifu Bay区域、あるいはYantai港の西側の区域にむけて航行する場合、ChengshanjiaoからChangshanの公共航路を航行し、適切な航路を選んで港湾区域に向かうことが推奨される。

 

事故防止のために

安全のための提言は以下のとおりです。

  1. 養魚場の実際の場所は常に変化しているため、本Circular記載の緯度・経度は参考としてご覧ください。

  2. MSAが推奨する航路がある場合は、その推奨航路を注意を払って航行してください。

  3. 養魚場付近の海域を航行する際は、あらゆる手段を用いて見張りを適切に行い、海上交通センターや水先人と密に連絡を取ってください。さらに、周辺の環境や該当水域が安全であることを確認した上で、海上交通センターや水先人の提案に従って航行してください。

  4. 上記に関わらず、海上交通センターや水先人の情報が必ずしも適当ではない可能性もあります。船長は、提案に従って航行するかどうか責任をもって判断してください。

  5. 代理店や本Circularの情報を基に、(電子)海図に養魚場の位置を記入し、誤って養魚場に進入する事態を防ぐため適切な航海計画を立案してください。

  6. スケジュールやその他の状況を考慮した上で、上記の港への夜間または視界不良時の出入港は可能な限り避けてください。

  7. 上記の港に出入港する際は、事前に機関と錨の準備を行い、安全な速力を保ち、船橋の人員を増やすなどして船橋と船首甲板の見張りを強化してください。

  8. 事故が発生してしまった場合は、できるだけ早く海上交通センター、現地代理店、船舶管理会社に報告してください。