第599回理事会結果のご報告
組合員各位
2018年11月27日に東京で当組合の第599回理事会が開催されました。下記のとおり主要な決議内容をご報告申し上げます。
記
はじめに
当組合には本年10月20日時点で内外航あわせて4284隻9530万総トンの船舶にご加入いただいており、組合員各位のご支援に感謝申し上げます。
2018保険年度のクレームは、外航船保険は上半期は良好に推移している一方で、内航船保険は良績とは言えない成績で推移しています。内外航ともに例年冬場に事故が多く発生する傾向があることから、今後の推移に注視する必要があります。
2019保険年度の保険料率および過年度追加保険料・精算保険料につきましては、引き続き競争の厳しいP&I保険市場の中で、組合員各位を取り巻く事業環境、保険事業収支バランス等の各要素を慎重に考慮し、以下の「理事会主要決定事項」に記載のとおり決定いたしました。何卒格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
理事会主要決定事項
- 2019保険年度保険料率および過年度追加保険料・精算保険料
各保険種目の来年度保険料率等について以下のとおり決議されました。
外航船保険
保険年度 |
当初予想 追加保険料率 |
お支払い済み |
今回決定 |
精算保険料 |
2015 |
40% |
30% |
クローズ |
クローズ |
2016 |
40% |
30% |
追加徴収予想0%とし継続 |
5% |
2017 |
40% |
0% |
40%相当額を2019年1月31日までにお支払いいただく |
5% |
2018 |
40% |
0% |
徴収予想40%のままで継続 |
45% |
2019 |
40% |
|
General Increaseは行いません |
45% |
詳細は以下のとおりです。
2019保険年度 保険料率
外航船保険の保険料率についてはGeneral Increaseを行いません。ただし、各組合員の保険成績による調整に加え、国際P&Iグループ再保険コスト(General Excess Loss Reinsurance Cost)に変動がある場合はそれに応じた調整を行います。
予想追加保険料率は前払保険料に対し40%、精算保険料率は45%といたします。
過年度 追加保険料および精算保険料
2015保険年度
当初予想していた40%の追加保険料のうち30%を2017年1月にお支払いいただいており、これ以上のご負担を願うことなくクローズいたします。
2016保険年度
現況
当該保険年度の保険成績は、今後大幅な変動はないものと見込まれます。
徴収率
当該保険年度の前払保険料に対して、当初予想していた40%の追加保険料のうち30%を2018年1月にお支払いいただきました。今後大幅な変動はない見込みから、予想追加保険料率を0%、精算保険料率を5%へ変更し、オープンのままといたします。
2017保険年度
現況
当該保険年度の保険成績は98.5%と悪績ですが、今後大幅な変動はないものと見込まれます。
徴収率
当該保険年度の追加保険料は前払保険料に対して40%の追加保険料のご負担をご予定いただいておりますが、現況を考慮して、この度は予定どおり40%の追加保険料をご負担願うことといたします。これにより、予想追加保険料率を0%および精算保険料率を5%へと変更いたします。
支払期日
当該保険年度前払保険料に対する40%相当額を、2019年1月31日(木)を支払期日としてお支払いいただきます。
2018保険年度
当該保険年度の予想追加保険料率を40%、精算保険料率をおよび45%のままといたします。
用船者責任保険特約
2019保険年度 保険料率
用船者責任保険特約の保険料率についてはGeneral Increaseを行いません。
FD&D特約
2019保険年度 保険料率
FD&D特約の保険料率についてはGeneral Increaseを行いません。
予想追加保険料率は前払保険料に対し20%、精算保険料率は25%といたします。
過年度 追加保険料および精算保険料
2015保険年度
当初予想していた20%の追加保険料は、ご負担を願うことなくクローズいたします。
2016保険年度
当該年度の予想追加保険料率を20%、精算保険料率を25%のまま据え置くことといたします。
2017保険年度
当該年度の予想追加保険料率を20%、精算保険料率を25%のまま据え置くことといたします。
2018保険年度
当該年度の予想追加保険料率は20%、精算保険料率は25%のままといたします。
✱上記外航船保険とFD&D特約の精算保険料は、保険料リスク、市場変動リスク、保険事業リスク、組合員の倒産リスクなどを総合的に勘案し、各保険年度の前払保険料に対して一律5%と設定しています。
内航船保険
2019保険年度 保険料率
内航船保険の保険料率については、「甲」、「乙」および「丙」の現行料率を据え置きます。
- ミューチュアルプレミアム方式への移行の検討
外航船保険およびFD&D特約の保険料について、ミューチュアルプレミアム方式(前払保険料と追加保険料を区別せず予定保険料を提示する保険料徴収方法)へ2020保険年度より移行することを検討してまいります。
- 保険契約規定一部変更
2019年2月20日より主に規定の明確化を目的として以下の規定の一部を変更することが決議されました。
第20条(船客に関する責任及び費用)第2項第3号
国際P&Iグループ(IG)プール協定の改定に伴い、不法行為に基づき負担する責任および費用についてはてん補対象となることを明確化するものです。
第34条(免責金額)第1項、第2項および第3項
免責金額は、保険金額の定めのあるなしに関わらず、組合員と合意した金額とする旨規定を整理するものです。
第47条(保険契約規定に定めなき事項)
同条を準拠法の規定に変え、日本法に従うことを明記するものです。
オーバースピルクレーム及びオーバースピル保険料に関する補則 第1条1-1
IGプール協定の改定に伴い、オーバースピル保険料の算出に用いられる“条約上の責任限度額”の用語の意味を変更するものです。
その他
条文中の「保険契約規定」を「保険契約規程」に表記を訂正する。
なお、変更内容の詳細につきましては、2019年1月下旬に発行予定の特別回報にて改めてご案内申し上げます。