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高度サラシ粉 運送上の注意(その 2)

2000/09/21 第00-011号
  • 外航
1999年12月6日付 PI特別回報第99−021号をご参照ください。その後の経過をふまえ、国際P&Iグループ加盟各クラブは共通回章により、高度サラシ粉の運送上の注意を改めてお知らせすることと致しました。

We refer to our PI Circular No.99-021 dated 6 December 1999. Considering somedevelopments since then, the International Group of P&I Clubs have prepared additionalcircular to their members as recommendations on carriage of Calcium Hypochlorite.

 



共 通 回 章


高度サラシ粉(国連番号1479、1748、2208、2880)の運送に関する国際P&Iグループの前回の共通回章、及び添付IMOの2000年6月1日付MSCサーキュラー No.963参照。


高度サラシ粉の運送に関連した貨物船の大きな火災事故が1990年代に何件か発生したことに伴い、国際P&Iグループは、通常運送される積荷のパッケージのサイズでの各種のテストを行なってきた。その結果の専門家の意見は、この種の積荷に通常要求されている運送基準は適当ではなく、改めるようにとのことであった。


このため国際P&Iグループは、IMOのDSC5(危険物、固体貨物及びコンテナー)小委員会の2000年2月会議に意見書を提出し、高度サラシ粉の運送に関するIMO Codeを改めるよう提言した。IMOに対する提言は、前回のグループ共通回章で報告した分析結果に基づくものであった。DSC5会議での度重なる協議の結果小委員会は、Maritime Safety Committeeに、2001年1月1日に発効予定の最新IMDG Code(第30版)の一部を改定するよう提言することを決定した。しかしながらこの改定提言には、積荷のパッケージのサイズの変更は含まれておらず、また積荷の"居住区から離れた"積付けの明確な要求も含まれていなかった。MarineSafety Committee(MSC72)はDSC5の提言を採用し、高度サラシ粉(国連番号1748、2208及び2880)に関する改訂版Codeの記載内容を改めることとした。加えてMSCサーキュラー(添付)を発行し、全関係者に改定要求内容をできるだけ早く実行するよう求めた。


国際P&IグループはIMOの判断を支持し、最新IMDG Codeで採用された改定に同意する。しかし、パッケージのサイズの制限規定を導入しなかったこと、及び"居住区から離れた"積付けを要求しなかったことは、専門家からの国際グループへのアドバイスと矛盾する。国連番号2880の高度サラシ粉に関して国際グループが行なった各種テストの全ての結果が、より大きなサイズのパッケージは、近代コンテナ船の艙内温度によって、危険な状態を増大させる可能性を示している。さらに高度サラシ粉は、危険な状態が(どのような理由にせよ)増大すると、塩素ガスを発生させる。それは有毒であり、またRun-away reaction現象が急激な温度上昇を引き起こし、周囲の積荷を発火させるため、その種の積荷を居住区と近接して積付けることは、考え直さなければならない。


上記を踏まえ、国際P&Iグループは高度サラシ粉の運送に従事する組合員に対し、IMDG Codeの新しい要求に加え、運送される積荷が確実に"居住区から離れて"積み付けられるよう、また運送される積荷の各パッケージのサイズが、パッケージあたり正味重量45kgを確実に超えないよう提言する。


高度サラシ粉がいくつかの異なる名称で船積され、そのうちのいくつかは危険物としてさえ申告されないとの情報を得ている。次のリストは高度サラシ粉又はその関連物質の同義語である。当該物質の実際の化学組成にもよるが、これらは本船艙内の温度上昇により不安定な状態になるかもしれず、ならないかもしれない。


B-K POWDER
BLEACHING POWDER
BLEACHING POWDER, containing 39% or less chlorine
CALCIUM CHLOROHYDROCHLORITE
CALCIUM HYPOCHLORIDE
CALCIUM HYPOCHLORITE
CALCIUM OXYCHLORIDE
CAPORIT
CCH
CHLORIDE of LIME
CHLORINATED LIME
HTH
HY-CHLOR
LIME CHLORIDE