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ロシア新保険法の件

2004/11/25 第04-010号
  • 外航
ロシア連邦法第4015-1号「ロシア連邦における保険事業者に関する法律(以下、「ロシア保険法」)が、2004年1月17日に発効したロシア連邦法第172-FZ号により改正されました。この改正により、従来P&Iクラブを含む相互保険組織に適用されていた外国保険者としての認可取得免除を認める部分を連邦規則から削除し、それら相互保険組織に対して2005年7月までに当局が認める保険者として免許を取得するよう求めた新たな条項(Article 4.5)がロシア保険法に加えられました。

国際P&Iグループの作業部会は、弁護士やその他の関係者と協力して新法と関連規則について調査して参りました。新法は、ロシア籍として所有・登録されている船舶を運航する船主に対してのみ影響を及ぼすこととなります。ロシア財務省はロシア籍船の船主が従来同様海外P&Iクラブの組合員になることを認める一方、海外P&Iクラブとの間の資金の授受にはロシア税法が適用されることを認識すべきであると指摘しています。

改正ロシア保険法には、P&Iクラブが然るべき認可を取得し新規則に対処する道は理論上開かれてはいるものの、当該規則のもとで定められる資本や監督上の規制により、各クラブが近い将来新法に応じることができるようになるとの見通しは立っていません。

ロシア船主協会は、改正ロシア保険法がロシア籍船を所有する船主のP&I保険へ与える影響について憂慮し、今般の改正によって生じる問題を解決すべく業界を代表して積極的に取り組んでいます。関係船主各位におかれましては、改正ロシア保険法に関して解決策を導き出すためにも、ロシア船主協会及びその他関係者と連絡を密に取られるようお勧めいたします。