ニュース

2025保険年度の国際P&Iグループ再保険プログラムについて

2024/12/19 第24-017号

2025保険年度の国際P&Iグループ(IG)再保険プログラムが決定しましたのでご案内申し上げます。

  1. 再保険スキーム
2025保険年度のIG再保険プログラムのスキームは、以下のとおりです(2024保険年度から変更はありません)。

  • クラブ保有額:1千万米ドル
  • グループ保有額:1億米ドル(1千万米ドルを超える9千万米ドル部分)
  • General Excess Loss (GXL) Cover:20億米ドル(1億米ドルを超える20億米ドル部分)
  • Collective Overspill Cover:10億米ドル(21億米ドルを超える10億米ドル部分)

詳細につきましては、添付のダイアグラムをご覧ください。


  1. てん補限度額
次の損害に対する2025保険年度のてん補限度額は、以下のとおりです(2024保険年度から変更はありません)。

  • 油濁損害:10億米ドル
  • 船客と船員との複合損害:30億米ドル
  • 船客の単体損害:20億米ドル

  1. Excess War P&I再保険
ロシア・ウクライナ戦争が続いている現状に鑑み、IGのExcess War再保険者は、ロシア・ウクライナ・ベラルーシ周辺の海域を航行する船舶に関するてん補除外(除外地域は、P&I戦争保険の再保険者が適用しているものと同一)を継続することになりました。そのためIGは、当該除外地域について、再保険マーケットから総額1億米ドルを上限とするカバーを購入いたしました(2024保険年度の8千万米ドルから増額となります)。

  1. 船種別IG再保険料率
IGでは、現在の5つの船種カテゴリーを変更せず、再保険における過去のクレーム実績を踏まえて再保険料率を調整することといたしました。

2025保険年度の船種別IG再保険料率は、以下のとおりです。

船種カテゴリー

2025保険年度料率

(US$/GT)

対前年比増減(US$/GT)

対前年比増減率(%)

Persistent Oil Tankers

0.6258

+0.0095

+1.5

Clean Tankers

0.4337

+0.0355

+8.9

Dry Cargo Vessels

0.6054

+0.0191

+3.3

Fully Cellular Container vessels

0.8903

+0.1699

+23.6

Passenger Vessels

3.4390

+0.0548

+1.6


  1. 更改経緯
2022および2023保険年度は、プールクレームが比較的穏やかな状況でしたが、2024保険年度は、2019~2021保険年度と同様の水準まで高額化しており、ボルチモアにおける橋崩落事故も発生しています。また、活発な台風シーズンの到来により、IGの再保険者にとってはやや厳しい年となりましたが、IG再保険のリーダーであるAxa XLおよびその他の再保険者との建設的な取り組みにより、すべての関係者にとって公平な更改結果に達することができました。


詳細につきましては、IGのプレスリリースをご覧ください。