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ロシアへの寄港およびロシア領海通過に関する報告について

2022/06/07 第22-003号

2022年3月17日付で英国政府は、General Trade Licenceを公表し、英国ロシア(制裁)(EU離脱)規則(the UK Russia (Sanctions) (EU Exit) Regulations)(以下「規則」)の以前の改定の一部を明確にしました。具体的には、英国に本拠を置くか、または英国で運営される保険会社および再保険会社が、ロシアへの寄港またはロシアの領海を通過する船舶に保険を提供することが、同規則の下で合法であるかどうかという問題に対処することを目的としています。

 

General Trade Licence(以下「ライセンス」)はこちらをご覧ください。

 

このライセンスは、取引自体が合法かつ適用される制裁措置に準拠している場合、英国に所在するP&Iクラブ、またはその子会社・支店・管理会社は、ライセンスの使用に関連する記録を保管し、その名称および所在地を英国国務長官に通知するという条件で、ロシアを入出港する、かつ/またはロシア領海内を通過する船舶への保険の提供やクレーム対応が可能になる旨を規定しています。クラブが保管する必要のある記録の内容は、規則第76条(ライセンスにおける記録の項目)に規定されており、以下のものが含まれます。

 

  1. 取引行為の説明
  2. 取引行為に関連するあらゆる物品、技術、サービス、または資金の説明
  3. 取引行為が発生した日付または取引行為が行われていた期間
  4. 取引行為に関連する物品の数量または資金額
  5. [加入保険会社]の名称と所在地
  6. 取引行為に関係する物品の荷受人、または当該取引行為に関係する技術、サービス、資金の受取人の名称と所在地
  7. [加入保険会社]が知っている範囲で、その取引行為が関係する物品、技術、サービス、または資金のエンドユーザーの名称と所在地
  8. [加入保険会社]が所持する情報が異なる場合、その取引行為に関係する物品の供給者の名称と所在地

 

クラブはこの情報を、上記の情報が記録された暦年の末日からさらに4年が経過するまで保管しなければなりません。

 

2022年3月17日から、ロシアの港に寄港した船舶、またはロシアの領海を通過した船舶の船主は、規則第76条が要求する情報を可能な限り詳細に加入クラブへ通知することが必要になりました。これを怠った場合、当該船舶のP&I保険が無効になる可能性や、クラブによる保険金の支払いができなくなる可能性があります。なお、この要件は、すべての加入船舶(ロシアを拠点とする船およびロシア籍船を含む)に適用され、英国に所在する組合員や、英国籍船を運航する組合員に限定されないことにご注意ください。

 

組合員の皆さまにおかれましては、ロシアへの寄港またはロシア領海内の通過から1か月以内に、添付のスプレッドシートに記載されている情報を、関連航海の船荷証券のコピーとともに当組合へご提供くださいますようお願い申し上げます。

 

現在、ロシアが関わる取引は重大な法的規制の対象となっています。組合員の皆さまは、適用される制裁措置に違反する取引には保険が適用されないことに留意し、ロシア発着またはロシアを経由する航海に従事する前に、関係者、貨物、取引に関し徹底したデューディリジェンスの実施を推奨いたします。

 

国際P&Iグループのすべてのクラブが同様の内容の回章を発行しています。