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2012/06/01

第12-005号 インドネシア及びフィリピンからのニッケル鉱の輸送の危険性−事前通知義務について

| by:sysadmin
第12-005号
2012年6月1日
外航組合員宛

インドネシア及びフィリピンからのニッケル鉱の輸送の危険性−
事前通知義務について


背景

本回章はインドネシア及びフィリピンからのニッケル鉱の安全輸送に関する2011年2月に発行した当組合特別回報(第10-026号)と併せてご覧ください。本回章は以前の刊行物における勧告に取って代わるものではありません。ここ18ヶ月間、インドネシア及びフィリピンで積載したニッケル鉱の液状化は多数の船舶の沈没を引き起こし、多くの命が失われました。ニッケル鉱は含水量が運送許容水分値(Transportable Moisture Limit (TML))を超える場合に液状化する可能性があります。貨物の液状化により船舶の復原性が失われ、転覆するおそれがあります。

この貨物に関する数多くの危険、問題のため、国際P&Iグループは国際海事機関(IMO)で現在行われているニッケル鉱輸送の安全性向上のために国際海上個体ばら積み貨物コード(International Maritime Solid Bulk Cargoes Code (IMSBCコード))をどのように改定するべきかという議論に他の業界団体とともに積極的に参加しています。国際P&Iグループの代表は業界の代表団の一員として、ジャカルタでインドネシアの行政機関とインドネシアからのニッケル鉱の輸送に関する問題について議論を行いました。積載貨物の信頼性のある検査及び正確な証明に関するIMSBCコード上の義務を荷主が順守するよう監督する所轄官庁の責任についても議論されました。これらの議論は決着しておらず、安全性へのリスクも継続しているため、インドネシア・フィリピンからのニッケル鉱の輸送を検討している組合員は本回章の勧告にご留意ください。

事前通知義務

IMSBCコードを全面的に順守し、インドネシア・フィリピンからのニッケル鉱の安全輸送のために必要な措置を講じることは組合員の責任ですが、インドネシア・フィリピンの港でニッケル鉱を積載するために船舶の成約及び引き合いを予定している場合、または積載の指示を受けた場合には、組合にできるだけ早く連絡し、可能であれば以下の情報を提供してください。


  • 船名


  • 積地及びETA


  • 積荷予定日


  • 用船者及び荷主の詳細


  • 代理店の詳細


  • 積荷目録及び関連証明書の写し

これにより、船長を補助するための現地サーベイヤーの起用や、現地サーベイヤーと連携し、サーベイヤーを全般にわたって監督するためのエキスパートの起用(必ずしも本人が直接アテンドするわけではありませんが)といった以前の回章で紹介したようなリスクを減らすためにとるべき措置に関する組合員への情報提供を可能にします。これらの措置はニッケル鉱の輸送に内在するリスクを軽減することができるかもしれませんが、安全性を保証するものではありません。

もし船長が貨物の適合性や安全性に少しでも疑問を抱く場合には、積荷役は中止すべきです。組合員は組合に直ちにご連絡ください。安全でない貨物の積載が許可されれば、問題が発生する可能性が高くなります。例えば、積地の設備不足や、現地の関税規則の問題により、貨物を揚げることができなくなるかもしれません。

この事前申告をお願いすることにより、不正確な積荷目録を含む特有な問題を生じさせる地域、港、荷主を特定することを目的としています。

組合からのてん補への影響の可能性

インドネシア・フィリピンからニッケル鉱を積載するために船舶の成約及び引き合いを予定している場合、または積載の指示を受けた際に組合への通知を怠った場合、組合からのてん補に影響を与えることをご留意ください。

結論

ニッケル鉱の輸送に従事している、または検討している組合員に危険性、IMSBCコードの規則、組合のてん補への影響を認識してもらうこと、またニッケル鉱輸送にかかわるリスクを少しでも軽減するために可能な手段に関する情報を提供することを目的に本回章は発行されています。

なお、国際P&Iグループの全てのクラブが同様の内容の回章を発行しています。

以上


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