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2009/11/24

第09-008号 第568回理事会結果のご報告

| by:sysadmin
第09-008号
2009年11月24日
組 合 員 各 位

第568回理事会結果のご報告



2009年11月24日(火)12時00分より、東京都中央区のロイヤルパークホテルにおいて当組合の第568回理事会が開催されましたので、下記のとおり主要な決議内容をご報告申し上げます。


【1】はじめに

世界的な景気後退に伴う海運市況の低迷で、組合員各位を取り巻く環境は厳しさを増し、ますます先行き不透明な状況になりつつあると受け止めております。

クレーム状況を見てみますと、国際P&Iグループ(IG)全体では、IGプール機構に突入する大型クレームが急増した2006、2007保険年度から一転し、2008保険年度以降は落ち着きを取り戻しつつある傾向が見て取れます。しかしながら、当組合の外航船保険では、保険事業収支に大きなインパクトを与えるクラブ保有額7百万ドルまでの中・小型クレームの発生傾向に良化の兆しは見られず、甚だ残念ではありますが、IG全般のクレーム傾向のように先行きを楽観できる状況にはないと予想されます。他方、内航船保険の保険成績は、今年度上半期まで順調に推移しております。

このような環境において、当組合理事会は、不確定なクレームの減少要因に過度な期待を寄せることなく、まずは保険事業収支の改善を図り、それを基に引続き第2次財務基盤安定策の推進を目指すことが重要との判断に至り、以下【2】に述べるような2010保険年度の保険料率及び過年度追加保険料・精算保険料を決定致しました。

組合員各位におかれましては、厳しい状況下ではございますが、何卒格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。なお、事務局と致しましては、より一層のコスト意識をもって日常業務にあたることは勿論、高止まりしている事故の発生傾向を少しでも軽減すべく、組合員各位の日ごろの事故防止への取組みにさらに寄与できるような活動を目指して一段の工夫・強化を図る所存ですので、この点につきましても格別のご理解とご支援を賜りたく重ねてお願い申し上げます。

【2】理事会主要決定事項

[1]2010保険年度保険料率

1.外航船保険
(1)外航船保険の保険料率については12.5%のGeneral Increaseを行います。ただし、各組合員の保険成績による調整に加え、国際P&Iグループ再保険コスト(General Excess Loss ReinsuranceCost)に変動がある場合はそれに応じた調整を行います。

(2)当該保険年度の予想追加保険料率及び精算保険料率は、前払保険料に対しそれぞれ40%及び45%と致します。なお、追加保険料に関しては、当該年度の保険成績及び2010事業年度決算予想を踏まえて、予想追加保険料率の一部を当該保険年度終了後速やかにお支払いいただく可能性につき、予めお含み置き願うものと致します。

(3)米国領海及び排他的経済水域において、持続性重質油を貨物として積み又は揚げるタンカーについては、別途「米国航海割増保険料」のお支払いをお願い致します。

2.内航船保険
内航船保険の保険料率については、「甲」、「乙」及び「丙」の現行料率を据え置きます。

3.その他
(1)用船者責任保険特約の保険料は据え置きます。
(2)FD&D特約の保険料は据え置きます。当該保険年度の予想追加保険料率及び精算保険料率は、前払保険料に対してそれぞれ20%及び25%と致します。

[2] 過年度追加保険料・精算保険料

1.外航船保険
(1)2006保険年度 追加保険料及び精算保険料
2006保険年度は、予定外追加保険料30%を含む合計60%の追加保険料を2008年1月と3月にお支払い頂いており、これ以上のご負担を願うことなくクローズすることと致します。

(2)2007保険年度 追加保険料及び精算保険料
① 現況
2007保険年度については、今後大幅な変動はないものと見込まれます。
② 追加保険料明細
当該保険年度の前払保険料に対して、当初予想していた30%の追加保険料を2009年1月にお支払い頂いており、その際下方修正した予想追加保険料率及び精算保険料率をそれぞれ0%及び5%のままと致します。

(3)2008保険年度 追加保険料及び精算保険料
① 現況
2008保険年度については、2007保険年度に引き続き悪績であり、今後さらに悪化する可能性もあります。
② 追加保険料明細
当該保険年度の前払保険料に対して、当初予想していた30%の追加保険料をご負担願うことと致します。これにより、予想追加保険料率及び精算保険料率をそれぞれ0%及び5%へ変更致します。
③ 支払期日
当該保険年度の前払保険料の30%相当額を、2010年1月29日(金)を支払期日としてお支払い頂きます。

(4)2009保険年度 追加保険料
2009保険年度については40%をご予定いただいておりますが、昨年ご案内のとおり場合によってはその一部を2010年3月末日までにお支払いいただく可能性がありますので、予めお含み置きくださいますようお願い申し上げます。

2.FD&D特約
当該特約の保険成績はやや悪化傾向にあるものの、現時点で何らかの対処を必要とする状況には至っておりませんことから、本年度も2006、2007及び2008保険年度とも追加保険料のご負担は見合わせます。 つきましては、以下のとおり、2006保険年度はクローズし、2007及び2008保険年度はオープンのまま今後の推移を見守ることとし、予想追加保険料率及び精算保険料率は現行水準を据え置くことと致します。

2006年度クローズする(追加保険料ご請求実績なし)
2007保険年度予想追加保険料率0%精算保険料率5%
2008保険年度予想追加保険料率20%精算保険料率25%

[3]保険契約規定一部変更の件

保険契約規定の一部を変更し、2010年2月20日より実施いたします。今回の変更は、2010年4月1日より施行される保険法との関連による規定の整備及びその他の規定の整備が目的です。主な変更点は以下のとおりです。

第2条(告知及び通知義務)第1項:
保険契約申込み時などにおける告知義務に関する規定の文言を定款に合わせるとともに、不告知も告知義務違反となることを明確にする。

第2条(告知及び通知義務)第2項:
文言を定款に合わせるとともに、保険契約申込書記載事項のうちの「トン数」や「船種」などに危険増加を伴う変更があったにもかかわらず組合への通知を怠った場合は、組合から保険契約を解除できるようにする。

第10条(保険契約の継続)第4号:
本条第5号の文言にあわせ、「1か月前」の起算点を明確にする。

第11条(保険契約の解約)第1項:
組合員が保険契約を解約できる場合を明確にする。

第11条(保険契約の解約)第3項(新設):
組合員が保険給付を目的として損害を発生させた場合、または保険給付請求時に詐欺を行った場合など、組合が保険契約を解除できることとし、その場合組合はてん補責任を負わないことを明確にする。

第12条(休航による保険料の払戻し)第1項:
休航の条件となる停泊場所を従来の「安全港」に限定せず、港以外の安全な場所も含むこととする。

第15条(共同契約)第3項:
保険契約規定第2条の表現に合わせる。

第40条(事故発生の場合の処置)第2項:
組合は、組合員が怠った処置と因果関係がある範囲で、てん補の拒否または減額ができることを明確にする。

第42条(保険金の請求)第3項:
保険金てん補請求の期限を支払後2年から3年に改める。

第42条(保険金の請求)第4項(新設):
保険金請求権の譲渡等を、一定の場合を除き禁止する。

第43条(保険金の支払)第1項:
保険金を組合員以外の者へ支払う場合について、他の条項と整合性を持たせる。

なお、変更内容の詳細につきましては、別途2010年2月上旬に発行予定の特別回報にてご案内申し上げます。

以上


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