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2008/11/17

第08-010号 第564回理事会結果のご報告

| by:sysadmin
第08-010号
2008年11月17日
組 合 員 各 位

第564回理事会結果のご報告



2008年11月17日(月)12時00分より、東京の海運クラブにおいて当組合の第564回理事会が開催されましたので、下記のとおり主要な決議内容をご報告申し上げます。




【1】はじめに

ここ数年活況を呈していた外航海運にも、米国サブプライムローン問題に端を発した国際的な金融不安により、先行き不透明感が漂いつつあるも、熟練船員の不足、条約等による船主責任加重、商品価格の高騰等により、他の国際P&Iグループ(IG)加盟クラブと同様、2006保険年度以降顕著となった当組合のクレーム増加傾向には変化の兆しが見られません。一方、機を同じくして増加傾向を示すIGのプール機構に突入する超大型クレームは、今年度上半期に限っては目立った海難事故はなかったものの下半期に向けて楽観視することはできず、次年度にかけてもここ数年来の悪績傾向の定着が懸念されます。

一方、内航船保険では、1992保険年度以降一度も値上げを行うことなく、1999保険年度には保険料率の一律引下げや良績組合員に対する保険料割引率の強化等を実施し、2003保険年度には船種による更なる料率引下げを行うなど、厳しい経営環境に少しでも貢献できるよう長年努力して参りました。しかしながら、その間、「CLC条約に関する1992年の議定書」改定及び「1976年の海事債権についての責任の制限に関する条約を改正する1996年の議定書」批准による船主責任制限額の引上げもあり、加入船の減少傾向が続くなか、残念ながら保険成績の悪化傾向は定着したと言わざるを得ません。

上記の保険事業環境に加えて、2008年度より5年間を目標に新たに開始した「第2次財務基盤安定策」への対応のため、このたび当理事会は以下【2】に述べるような2009保険年度の保険料率及び過年度追加保険料・精算保険料を決定致しました。組合員各位におかれましては、何卒格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。


【2】理事会主要決定事項

[1]2009保険年度保険料率
1.外航船保険
(1)「第2次財務基盤安定策」及び2009年度事業予算予想に鑑み、外航船保険の保険料率については12.5%のGeneral Increaseを行います。ただし、各組合員の保険成績による調整に加え、国際P&Iグループ再保険コスト(General Excess Loss Reinsurance Cost)に変動がある場合はそれに応じた調整を行います。
(2)当該保険年度の予想追加保険料率及び精算保険料率は、前払保険料に対しそれぞれ40%及び45%と致します。なお、追加保険料に関しては、予想追加保険料率の一部を当該保険年度終了後速やかにお支払いいただく可能性につき、予めお含み置き願うものと致します。
(3)米国領海及び排他的経済水域において、持続性重質油を貨物として積み又は揚げるタンカーについては、別途「米国航海割増保険料」のお支払いをお願い致します。

2.内航船保険
保険成績悪化傾向に鑑み、内航船保険の保険料率については、「甲」、「乙」及び「丙」の現行料率を一律に10%引上げます。

3.その他
(1)用船者責任保険特約の保険料は据え置きます。
(2)FD&D特約の保険料は据え置きます。2009保険年度の予想追加保険料率及び精算保険料率は、前払保険料に対してそれぞれ20%及び25%と致します。


[2] 過年度追加保険料・精算保険料
1.外航船保険
(1)2005保険年度 追加保険料及び精算保険料
2005保険年度は、当初予想していた30%の追加保険料を2007年1月にお支払い頂いており、これ以上のご負担を願うことなくクローズすることと致します。

(2)2006保険年度 追加保険料及び精算保険料
当該保険年度の前払保険料に対して、当初予想していた30%に予定外追加保険料を加えた合計60%を本年1月と3月にお支払い頂いており、その際下方修正した予想追加保険料率及び精算保険料率をそれぞれ0%及び5%のままと致します。

(3)2007保険年度 追加保険料及び精算保険料
① 追加保険料明細
当該保険年度の前払保険料に対して、当初予想していた30%の追加保険料をご負担願うことと致します。これにより、予想追加保険料率及び精算保険料率をそれぞれ0%及び5%へ変更致します。
② 支払期日
当該保険年度の前払保険料の30%相当額を、来年1月30日(金)を支払期日としてお支払い頂きます。

2.FD&D特約

当該特約の保険成績が引き続き良好であることから、本年度も2005、2006及び2007保険年度とも追加保険料のご負担は見合わせます。 2005保険年度はクローズし、2006及び2007保険年度はオープンのままと致します。

2006−2007保険年度      予想追加保険料率      0%精算保険料率    5%
2008保険年度  予想追加保険料率    20%  精算保険料率  25%  

【3】第2次財務基盤安定策の件


第2次財務基盤安定策は、2008事業年度以降毎年フリーリザーブ(異常危険準備金+特別積立金)を積み増して、5年後の2012年度末には、推定正味収入保険料の1年分に相当する200億円まで積み増すことを目論むものです。

同フリーリザーブ積み増しに関しましては、その1、2年目にあたる2008及び2009保険年度において、2008保険年度実施済みのGeneral Increaseに続く2009保険年度のGeneral Increaseと予想追加保険料の拡大等をお願いすることにより着実にこれを取り進めつつありますが、クレーム増加傾向の環境下、残念ながらその進捗具合は必ずしも楽観視出来ないのが現状です。目標に向けての積み増しを着実に前進させるためには事故の増加防止が不可欠であり、組合員の皆様におかれましては事故防止に向けてこれまで以上に格別のご尽力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。


以上




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