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2007/11/19

第07-005号 第560回理事会結果のご報告

| by:sysadmin
第07-005号
2007年11月19日
組 合 員 各 位

第560回理事会結果のご報告




2007年11月19日(月)12時00分より、東京の海運クラブにおいて当組合の第560回理事会が開催されましたので、下記のとおり主要な決議内容をご報告申し上げます。



【1】はじめに

活況を呈する外航海運市況は昨今一段の高まりを見せ、それに伴う船員不足の問題もまた一段と深刻化する中、船主の各種法的責任を更に加重する国際条約等の導入とも相俟って、国際P&I加盟各クラブは外航船の高額クレームの増加傾向への対処を余儀なくされている状況にありますが、残念ながら当組合もまた例外ではありません。これら外航船の保険成績の悪化は一過性とは考え難く、1980年代末から1990年代初頭に見られたような複数年にわたる悪績の定着がもはや否定できないものとなっております。一方、内航船の保険成績は、加入船の減少が続く中、なお予断を許さないもののやや落ち着きを取り戻しております。

これらの海運市況及び事故増加傾向に加えて、保険監督当局の保険者の財務体力に対する規制強化の可能性や当組合自身の保険者としての信用力の維持確保の点から、2006事業年度決算時に取り崩した異常危険準備金と特別積立金を速やかに元の水準に回復させるとともに、更なるフリーリザーブの増強が求められる環境にあります。

かかる状況下、このたび当理事会は以下【2】に述べるような2008保険年度の外航船保険料率のGeneral Increaseを決定するとともに、2003保険年度より5年間を目標に実施されてきた「財務基盤・損益基調の安定策」の後継策である「第2次財務基盤安定策」を策定致しました。同時に当理事会は、2006保険年度につき、当初予想を上回る追加保険料をいただかざるを得ないとの判断に至りました。組合員各位におかれましては、大きなご負担をお掛けすることとなりますが、何卒格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。


【2】理事会主要決定事項

[1]2008保険年度保険料率
1.外航船保険
(1)保険料率については、財務基盤強化及び保険料水準の適正化を目指して20%のGeneral Increaseを行います。また、各組合員の保険成績による調整に加え、国際P&Iグループ再保険の再保険料に変動が生じた場合は、必要に応じて然るべき調整を行います。
(2)予想追加保険料率及び精算保険料率は、前払保険料に対してそれぞれ30%及び35%と致します。
(3)米国領海及び排他的経済水域において、持続性重質油を貨物として積み又は揚げるタンカーについては、別途「米国航海割増保険料」のお支払いをお願い致します。

2.内航船保険
保険料率については、「甲」、「乙」及び「丙」の現行料率を据え置きます。

3.その他
(1)用船者責任保険特約の保険料は据え置きます。
(2)FD&D特約の保険料は据え置きます。2008保険年度の予想追加保険料率及び精算保険料率は、前払保険料に対してそれぞれ20%及び25%と致します。


[2] 過年度追加保険料・精算保険料
1.外航船保険
(1)2004保険年度
当初予想追加保険料30%のうち、2006年1月に20%、2007年1月に10%の追加保険料をお支払い頂いており、これ以上のご負担をお願いすることなくクローズ致します。

(2)2005保険年度
追加保険料として当初予想していた前払保険料の30%相当額を2007年1月にお支払頂いており、その際下方修正した予想追加保険料率及び精算保険料率をそれぞれ0%及び5%のままと致します。

(3)2006保険年度
①追加保険料明細
追加保険料として当初前払保険料の30%相当額を予想しておりましたが、当初予想していた30%に予定外追加保険料30%を加えた合計60%相当額を追加保険料としてお支払い頂きます。今後の予想追加保険料率及び精算保険料率はそれぞれ0%及び5%へ変更致します。

②支払期日
当該保険年度の前払保険料の60%相当額のうち30%相当額を2008年1月21日(月)、残り30%相当額を3月10日(月)を支払期日として、2回に分けてお支払い頂きます。

2.FD&D特約

2004、2005及び2006保険年度とも追加保険料のご負担は見合わせます。2004保険年度はクローズし、2005及び2006保険年度はオープンのままとします。今後の各保険年度の予想追加保険料率及び精算保険料率を以下のとおりとします。

2005、2006保険年度予想追加保険料率0%
精算保険料率5%
2007保険年度予想追加保険料率20%
精算保険料率25%

[3]第2次財務基盤安定策の件

2003事業年度から開始した「財務基盤・損益基調の安定策」では、2007事業年度までの5年間に計画策定当時の年間正味収入保険料のおよそ1年分相当額であった100億円のフリーリザーブ(※)を積立てることと致しました。しかし、2006事業年度決算時には一部取り崩さざるを得なかったこともあって、当組合の2006事業年度末時点でのフリーリザーブは税効果分を除いた実質額で約76億円であり、国際P&Iグループ加盟の他のP&Iクラブと比して低い水準となっております。保険組合としての信用及び国際格付機関の一定評価の維持・確保の必要性及び世界的に保険監督当局が保険者の体力強化を求める傾向にあること等から、当組合の保険者としての健全性をより高めるために、「財務基盤・損益基調の安定策」に引き続きまして、フリーリザーブを2008事業年度から2012事業年度の5年間を目安として5年後に想定される年間正味収入保険料のおよそ1年分相当額である200億円まで増やすことを目標とする「第2次財務基盤安定策」を実施することが決議されました。なお、内航船については、これまでの保険成績が概ね安定的に推移していることその他の要素を勘案し、「第2次財務基盤安定策」に関するご負担を求めないことと致しました。

※フリーリザーブとは、ここでは異常危険準備金と特別積立金を合計したものを指しています。


[4]保険契約規定一部変更の件

保険契約規定の一部を変更し、2008年2月20日より実施いたします。
第1条(保険契約の締結):
保険契約の締結手続きについて定めた第1条の文中の「加入申込証」という語を「加入申込書」に改定します。船主相互保険組合法の改正に伴って2007年9月に改定した定款、事業方法書の表現に合わせるための改定です。

第19条(船員に関する責任及び費用):
2007保険年度より外航船保険の船客と船員の複合損害のてん補金額に上限が設けられたことに伴い、2007年2月に「船客及び船員責任特別条項」を制定致しましたが、保険契約規定においても所要の改定を行います。

第20条(船客に関する責任及び費用):
2007保険年度より外航船保険の船客の損害のてん補金額に上限が設けられたことに伴い、2007年2月に「船客及び船員責任特別条項」を制定致しましたが、保険契約規定においても所要の改定を行います。

第29条(積荷に関する責任及び費用):
国際P&Iグループのプール協定の文言に合わせててん補除外すべきものを具体的に列挙して明確化を図るため、及び、従来は保険契約承諾証に記載していた契約条件を保険契約規定に掲載することにより明確化を図るための所要の改定を行います。


なお、変更内容の詳細については別途2008年2月上旬に発行予定の特別回報にてご案内申し上げます。また、保険契約規定(冊子)の2008保険年度版は、2008年2月頃、組合員各位にお送りする予定です。

以上


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