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1998/05/01

第98-003号 コンピュータ西暦2000年問題について

| by:sysadmin
第98-003号
1998年05月01日
組 合 員 各 位

コンピュータ西暦2000年問題について



今般、題記に関する情報として、添付別紙の通り、国際PIグループ共通回章が発行されました。国際PIグループは、配布先を国際PIグループ・プール協定出再船(いわゆる外航船)組合員を対象として作成しておりますが、その内容は全組合員に必要なものと判断されますので、下記の通り、ご案内申し上げます。



各種コンピュータ装備、特に制御システムに使用されている集積回路そのものだけではなく、そのハードウェアとソフトウェアも西暦2000年問題の影響を受けることは、ご既承のとおりです。

年号を西暦年の下2桁で処理してきたコンピュータシステムは、西暦2000年に、1900年か2000年かの認識ができなくなり、処理に日付を使用する機能に影響が出てきます。これらの問題は、ある処理やプログラムを立ち上げたり(start-up)、落としたり(shut-down)するというように、00や99という数字を特別な目的で用いてきたプログラムが組み込まれているシステムには、さらに深刻なものとなります。あるシステムでは1999年9月9日が問題となり、また、ある装備では、2000年が閏年であるということから、2000年2月29日という日付を取り扱えなくなるということが予想されます。

日付精密処理機能のある処理制御部品が組み込まれている装備は、たとえその機能を現在使用していなくても、いずれは悪影響が出てきます。

火災報知器、スプリンクラーシステム、エンジン管理・警報システム、レーダー・航海システム、荷役・タンク制御システム及び通信システム等を含む船舶上のほとんどの装備が影響を受けることになります。特に、GPS(船位測定システム)受信機は、1999年8月21日に1,024週間を1周期とするサイクルの終期を迎えるため、西暦2000年問題に加えて、もうひとつの影響が出てくるかも知れません。

本件に関する調査結果は下記の通りです。

  •  近代船の装備には50以上の日付処理機能のある部品が組み込まれている。
  •  これらの部品の20−30%は西暦2000年問題に対応していない。
  •  これらの部品の誤作動は、システム自体が信頼できなくなる、設定以外の状況で落ちてしまう(shut-down)、誤ったデータを出しつづける等、様々である。

同様の問題は、海運を支える全組織、すなわち、港湾オペレーション、荷役ターミナルシステムとその設備、航行管制及び海上保安部の取締りにも影響を与えます。従って、船主自身が西暦2000年問題に対応しても、場合によっては、他の関係者の問題で影響を受ける可能性があります。

まだ西暦2000年問題の対応に着手していない組合員は、至急計画を立て、発生する問題に対応することが必要です。そのためには、すべての日付処理機能のある処理制御部品が組み込まれている装備を含むハードウェアとソフトウェアを完全にリストアップすること、そのリストのすべての項目について、矯正または交換するかを決定すること、及びそれぞれが確実に西暦2000年問題に対応しているかを検査することが必要となります。これは即ち、性能も機能も西暦2000年前後の日付によって何らの影響も受けないようにするということです。

組合員に対し、規制官庁、証書発行官庁、銀行、監査人や取引先が西暦2000年問題への対応を要求することが予想されます。

西暦2000年問題への対応を確実にするための技術的なアドバイスや支援の提供者がますます不足してくることが予想されるので、今すぐ行動に移すことが賢明と思われます。

国際PIグループとしては、プール協定に互いに再保険者として参加しているクラブ、グループ再保険の再保険者及びクラブのコレポンを含む関係者が西暦2000年問題への対応を行っております。

組合員におかれましても、西暦2000年問題への対応を確実にするための手段を大至急とられますようご案内申し上げます。

以 上


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