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2004/01/16

No.493 豪州海域における生ごみ排出について

| by:sysadmin
No.493
2004年01月16日
外航組合員各位

豪州海域における生ごみ排出について



首題の件に関して、豪州Brisbane コレスポンデンツThynne & Macartneyより以下の報告を受けておりますので、ご参考に供します。


オーストラリア沿岸水域にてMARPOL条約規定に抵触する生ごみの排出を行った嫌疑を掛けられた船舶が、豪州海洋安全局(Australian Maritime Safety Authority : AMSA)により勾留されるケースが続発しています。


「Australian Protection of Sea(Prevention of Pollution from Ship) Act 1983」はMARPOL条約の規定を豪州法に摂取して制定されたものです。 MARPOL条約の規定に反して、豪州領海内で生ごみを排出した場合、船長、若しくは船主は同法Section26Fに違反したことになります。 当該違反を犯した場合、故意又は過失の如何を問わず「無過失責任」が課され、個人に対し最大55,000豪州ドル(約 40,400米ドル) 、法人に対し最大275,000豪州ドル(約 202,000米ドル)の過怠金が課されます。 しかしながら、排出行為が無謀に、若しくは不注意によって行われたと当局が立証した場合、上記の過怠金は個人に対し最大220,000豪州ドル(約161,600米ドル)、法人に対し最大1,100,000豪州ドル(約808,000米ドル)まで増額されます。 生ごみの不法排出は無過失責任となることから、同法に違反した船長、船主及び船舶運航者に対する当局の起訴手続は容易なものとなっています。


豪州では、環境破壊が極めて深刻な問題として取り扱われることから、当局が同法違反の嫌疑をかけた場合、当局は本船を勾留し、取調べを行います。 通常、少なくとも400,000豪州ドル(約 293,800米ドル)の保証状を提供しない限り、本船の勾留は解除されません。


最近の事案において、AMSAは本船の一般廃棄物を入れた黒色の生ごみ袋を豪州領海内で投棄した疑いがある船舶を勾留しました。 また、類似事案では肉類が入っていた空の検疫袋が海岸で発見され、それを投棄した嫌疑をかけられた船舶が勾留されました。 両船とも着岸と同時に乗組員全員の事情聴取が行われました。 何れの事案においても、当局に400,000豪州ドルの保証状が提供された後、本船の勾留が解除されました。


組合員各位におかれましては、生ごみの処分はMARPOL条約の規定に基づいて実施されるよう留意願います。 全ての船舶は乗組員に対する注意喚起を含めた排出管理基準を本船内に掲示し、運航者は乗組員に適切な生ごみ処分方法を定期的に周知徹底されるようお願いします。 また、船長は確実に生ごみ排出記録簿の適切な管理と記載内容を常時最新のものにするよう注意願います。


以上


<日本船主責任相互保険組合>


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